2023年7月3週目
私は普段診療放射線技師として病院に勤務しています。
ここ数年は主にMRI、たまにPET/CTを担当しています。
術前、フォローアップ、再発…
いろんな癌患者さんの画像を撮っている側の人間でした。
特に婦人科の画像検査はほぼMRIが撮られますので、骨盤のMRIは毎日のように見ています。
私たちの業務は日々患者さんの撮像をすることはもちろん、
必要に応じて撮像条件の見直しを行い、
同僚同士で撮りあうボランティア撮像というのを行って、
最適な撮像条件か検証しています。
(余談ですが、レントゲンやCTは"撮影"と言いますが、MRIはその原理上"撮像"と言います💡)
そんな中、私はたまたま骨盤MRIの撮像条件見直しを上司から命ぜられておりました。
…本当何の因果なのかと…
それなら私がボランティアになろうかなと、後輩女子に撮像を依頼。
撮った画像を2人で見てみる…
作った撮像条件は良さそうだなぁ
で、私の骨盤は……
「明らかに何かいるよね…」
骨盤の1/3ほどを占拠する内部不均一な球体が見えました。
私には卵巣腫瘍にしか見えませんでした。
お腹の張りの原因はコイツか…
行くべきは婦人科なのだと確信しました。
今この後輩女子とは、事情を知っていて、話を聞いてもらえる数少ない大切な存在になっています。
その週末は大事な試験が控えていたので、
翌週に病院にかかることにしました。
ほぼ間違いなく卵巣腫瘍なので、
クリニックではなく、
手術を行なっている大きな病院に最初から行くことにしました。
初診料はかかりますが、クリニックから紹介してもらって…ってやっていると、治療までに時間がかかってしまいますから。
そんなわけで卵巣腫瘍が発覚したわけですが、
今回のこと以外に、不正出血などの自覚症状はありませんでした…たぶん。
今思えば、定期的にジムに通って運動しているのに、
冬くらいからちょっと下腹部が出てきたかなぁと思うくらい。
年齢も重ねてきたせいだと思い、気にしていませんでした。
おそらくその頃からこの腫瘍は鎮座していたのかもしれません。
私は、このタイミングで見つけられて運が良かったんだと思って心を落ち着けました。
この卵巣腫瘍さえ取ってしまえば一件落着、
まだこの先結婚して妊娠することもきっとできる‼︎
…と前向きに考えていました。
…この時は…