昨年当社に一本の電話がありました。
内容はというと、空調機に入っているフロンガスを自然冷媒に入替える業者を探しているので協力会社になってもらえないかという事でした。
「自然冷媒って何?」
「規定のフロンガスを勝手に別の冷媒に入替えちゃって大丈夫なの?」
というのが最初の疑問でした。
そりゃそうですよね。
現在のフロンガスR410Aの特性に合わせてどのメーカーも機械を作っているのですから、別の冷媒に入替えるなんてガソリン車に軽油をいれるようなものですからね。
そこで調べてみました。
メーカーサービスに知り合いがいますので聞いてみたらとんでもない事がわかりました。
もし自然冷媒に入替えてしまったら、メーカーはすべての保証もしないし修理もまったく受け付けないという事でした。
おまけに、また元の冷媒に戻したとしても修理は受けないそうです。
自動車修理屋さんが改造車の修理をしないというのと同じですネ。
ようは自然冷媒を入れた時点で、メーカーからは見放されてしまうのです。
という事は、我々エアコン修理業者もメーカーの後ろ盾を失うという事になります。
そんな機器、見たいと思う修理業者さんなんていないのではないでしょうか?
我々修理業者だけではありません。
ユーザー様も、メーカーや修理業者さんからすべて断られたら修理も出来ず、新しい機械を買うしかなくなってしまいます。
恐ろしい事です。
その電話のあった会社のHPを見たら、アフターメンテナンスも万全みたいな事が書かれていました。
メーカーもそっぽ向くような機械を押し付けられてもね~って感じです。
成長分野とか美味しい話をして勧誘してくるかもしれませんが要注意です。
まさか、自然冷媒に入替えさせて、あとは知らんぷりなんて修理屋さんはいないでしょうね~。
次は自然冷媒入替えのメリットデメリットについて書きたいと思います。
殆どデメリットについてになってしまうかもしれませんが…。
ちなみに、その会社、昨年実施した修理代金も、払う払うと言って未だに支払ってくれません。