S氏が気を利かせて、老人の為にマックでフライドポテトを買ってきた。しかし、その時、すでに老人の2つ目のワンカップはすっからかん。『飲みたくなっちゃうから、ポテトはいらないよ~』という。別にまた飲めばいいのにと思った矢先、『車できてるからさぁ~ニコニコ』おいおいと。まぁ、老人はいつも早い時間に飲んで、酔いを覚まし、帰るのが常らしい。しかしポテトをいらないと言った老人がポテトをつまみだした。そして僕にこういった。『せっかく出会えたんだ、ビールをおごってあげるよ』と僕が拒む間もなく、そそくさとビールを買いに行く。ビールをご馳走になった+自分もビールを飲んでいた(笑)やっぱり飲みたかったんだなぁと。
競馬場のこの独特の世界の中に遜色なくとけ込む老人、そしてその中に少し足をつかる僕とS氏。今日はこの老人と出会えたことで、いつも感じていない雰囲気を楽しめてとても満足した。JRAは若い層を増やそうと、CMにも若い俳優を使うなど、力をいれている。僕は吉高さんが大好きだし。確かに競馬を観に行くと二十代前半の人も多く見受けられ、若い人も多い。でもやはり爺様、婆様のいる競馬場はどこか安心感さえ僕は感じる。人生、いろんな楽しみがあると思うけれど、僕は馬と出会えて本当に幸せです。競馬は楽しい。年を重ねてからの競馬スローライフに憧れる。さて、また少し話を戻しますが、老人と本日のメインの話題になった。京都はローズとルーラーシップとヒルノダムールでかたいと一致。京成杯は意見がわれた。老人はフェイトフルウォーとスマートロビンがいいかなと。僕はヌーベルバーグを力説した。老人はヌーベルバーグを買わないつもりだったと言うではないか。老人は新馬戦をみてなかたと言う。押し売りするつもりはないが、自然と熱が入る。『新馬戦、強い勝ち方だったんですよ!音無厩舎で今年No.1の牝馬。とびが大きいから中山コースは合わないとか新聞であ~だこ~だ言われてるが、そんなことこの馬には関係ない。強い馬が勝つ、ただそれだけですよ。オークスのレーヴディソールの相手は彼女です』と。老人は心揺るがされ、ヌーベルバーグにかけてみるということになった。そして、僕とS氏はメインのパドックに行くのでと、朝から一緒にいた老人と別れを告げた。
京成杯、ヌーベルバーグは10着に沈んだ。
僕とS氏は老人のもとへは、なんか申し訳なく、戻れなかった。。。
おわり。
老人はワンカップを2つとジャガビーを手にし、僕らの席にやってきた。齢、75歳くらいかなぁ。たぶん。年齢はあえて聞かなかった。住まいは木更津と言っていた。さっそく何も聞いていないが老人は喋り出す。『私は、もう競馬をはじめて30年くらいなんだよ~。お兄ちゃんはよくくるの?東京は遠いからいかねぇ。中山はお友達もきてるんだよ。今年は京都金杯をとったんだけどその後はからっきしだめでさぁお兄ちゃんはどうなの?』と時折僕に質問するものの、返答をまたず、一生懸命話し始める。気づいたらそんな他愛もない話をしてる間に、老人の左手にもたれてるワンカップは一杯目を飲み干し、二杯目に突入し、老人の右手のジャガビーを食べる勢いはもうどうにもこうにもとまらない。老人の勢いに圧倒され僕はS氏と目を合わせ丸くした。

続く。。。
先週日曜日、職場の同僚のS氏と中山競馬場へ行った。京成杯出走のPOG指名馬ヌーベルバーグを応援するために。そこで出会った老人の話をすることにしよう。
その日は京都と中山でのレース開催。京都は雪が懸念され前日発売を取りやめたほどだったが、いざ当日になると状況は逆転。中山に雪が降り、第1レース発走が一時間遅れのスタート、京都は通常通りスタートという形で1日が始まった。S氏と僕は大抵指定席をとるのだが、その日は指定席はとらず、地下のフードコートのフリーな場所の四人掛けくらいのテーブルを拠点とすることに決めた。9時30分に中山競馬場に到着していた為、まだ発走まで結構時間があった。朝ご飯を食べていない僕はカレーライスを食べお腹を満たした。カレーを食べ終わり満足したころに一人の老人が近寄ってきた。『ここに座っていいかな?』それからこの老人との1日が始まった。
続く。。。