
(モハ5252・別所温泉・2016年6月2日)
モハ5250形は上田交通の起源となる上田温泉軌道のデナ200形として1928(昭和3)年に3両が製造されました。上田丸子電鉄時代の1950(昭和25)年にモハ5250形に改番され、1986(昭和61)年10月1日の1,500V昇圧前日まで使用されました。
モハ5251とモハ5252は9月30日の別所温泉行を最後に引退し、そのまま別所温泉駅で保存されました。その後、車体の痛みが激しくなったことからモハ5252を再塗装して資料館として整備することとしました。

(モハ5252・別所温泉・2016年6月2日)
2両から1両となり、一部は駐車場になりましたが、モハ5252は別所温泉駅で健在です。
一方モハ5251は解体処分前に希望者に譲渡することを発表。幸い19件の応募があり、審査の結果上田市のさくら国際高等学校に譲渡され、2011(平成23)年4月16日に搬送されました。
車両は隣の塩田の里交流館(とっこ館)から見ることができます。

(モハ5251・さくら国際高等学校・2016年6月2日)
こちらも保存状態は悪くなさそうです。
モハ5253は引退後上田駅に留置されていましたが、上田駅の高架化工事に伴って中塩田駅の側線に留置されていました。その後2005(平成17)年9月20日に長野計器に譲渡され、丸子工場の門の脇に保存されています。

(モハ5253・長野計器丸子工場・2016年6月2日)
車両外観はいつもでも見ることができます。また車内は資料館になっていて、日曜日の10~15時に公開しています。また平日もインターホンで確認すると車内を見学することができる場合があるようです。
上田交通が1500Vに昇圧後、元東急電鉄の車両が同線で活躍していますが、すでに3世代目となりました。そんななか、丸窓電車は3両ともきれいな姿で残っているのはすばらしいことだなと思いました。