
(EF64 1051・渋川~敷島・2016年5月19日)
青森から牽引してきたEF81 81の前補機としてEF64 1051で長岡で連結。上越国境を越えてそのまま上野まで重連で走りました。
やっぱりF級電機の重連は迫力がありますね。
ところで、どうしてEF64が前補機についているのでしょう?
たしかに上越線は山岳路線ですが、最急勾配は20‰です。一方「カシオペア」が走っていた東北本線・IGR岩手銀河鉄道・青い森鉄道にも急勾配の峠が点在し、IGR岩手銀河鉄道の十三本木峠は23.8‰という急勾配です。そんな路線をEF81形単機で「カシオペア」を牽引していました。
上越線も「あけぼの」ではEF81形が単機で24系を牽引していました。ところが1999(平成11)年10月の集中豪雨の影響で、10月29日からに「カシオペア」を上越線経由で迂回運転した際、EF81形牽引の「カシオペア」が上越線で立ち往生してしまいました。
原因は落ち葉。落ち葉に乗ったEF81形は空転を多発させて運転不能に陥ったのです。その結果EF64形の重連が救援に向かい、4時間遅れで上越国境を越えたのだそうです。
以後「カシオペア」が上越線を迂回する際、空転が予測される季節はEF64形の補機を連結したり、上野~長岡間をEF64形の牽引として、長岡でEF81形に交換するなどの対策が講じられました。
さて。今回の「カシオペアクルーズ」では、往路を上越・羽越・奥羽線経由、復路を青い森鉄道・IGR岩手銀河鉄道・東北本線というルートで走るため、本州では田端のEF81形をスルーで牽引させ、上野~長岡間でEF64形を補機につける方が効率がいいようです。
ちなみに今回の試運転の復路を上越線経由にした理由は知りませんが、「試運転列車で通行料がかかる第三セクターの青い森鉄道・IGR岩手銀河鉄道を走らせる必要はない」という判断なのかも知れません。今回の試運転の主目的は青森~五稜郭間を牽引するEH800形、五稜郭~札幌間を牽引するDF200形にあったと思いますし。
そんな「カシオペアクルーズ」の運行もいよいよ近づいてきました。どこで撮影しようかこれから計画を練ろうと思います。