伊予鉄の車両たち(郊外線編) | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

伊予鉄道は1887(明治20)年9月14日に創設。翌1888(明治21)年10月28日に松山(現・松山市)~三津間を開業させ、あの「坊っちゃん列車」を走らせていたことで知られていますが、そればかりでなく四国最初の鉄道でもあります。そんな伊予鉄道の車両を見てみましょう。今回は郊外線編です。

(3501/3503・古町・2014年5月22日)
郊外線は、高浜線、横河原線、郡中線の3路線があります。実は高浜線は直流600V、横河原線、郡中線は直流750Vで電化されていますが、電圧差が小さいことと出力低下が問題とならないこともあり、複電圧車にはなっていません。

現在最古参となるのが700系。京王5000系を1987~1994年にかけて導入しました。

(モハ719・愛大医学部南口~横河原・2014年5月23日)
行き先表示幕が埋められているのと、冷房装置が伊予鉄入線後に搭載されたCU-127R形となっていることが外観上の相違点です。
なお京王線は1,372mm軌間なので1,067mm軌間の伊予鉄入線に際して台車を小田急2220形のFS316形、2200形空気バネ仕様のFS321形(現在は再交換)、そして東武2000系のFS340形を装着。種車の5000系は吊り掛け駆動の5100系が多かったのですが、この台車の振り替えで平行カルダン駆動化されました。ただし、ブレーキは発電ブレーキ付と発電ブレーキなしが混在します。
車体幅が狭かった初期の5100系が存在するのも伊予鉄700系の特徴です。

(モハ720・古町・2014年5月22日)
700系は3両編成8本と2両編成2本が在籍しましたが、3000系の投入で3両編成3本が廃車された模様です。

610系は1995年にアルナ工機で新製された自社発注車で、2両編成2本が存在します。

(クハ662・古町・2014年5月22日)
東武20000系をベースとしたステンレス製の車体を採用していますが、主制御器は京王5000系の廃車発生品を流用しています。従って700系と併結することが可能ですが、実際には併結運用はしていません。
大手私鉄からの譲渡が当たり前になった時代にめずらしく地方私鉄が自社発注したという意味で貴重な存在ですが、以降の増備はされませんでした。

3000系は元京王井の頭線3000系。2009~2011年に3両編成10本が導入されました。

(クハ3502・古町・2014年5月22日)
制御方式は種車の界磁チョッパからVVVFインバータに換装されています。この3000系の導入で、800系(元京王2010系)全車と、700系の一部が置き換えられました。
今後が気になるのは700系。今後18m級のステンレス車の余剰車として考えられるのは東武20000系ですが、果たしてどうなるでしょうか?