
(クモハ103・片瀬白田・2014年1月27日)
伊豆急行の起点となる伊東は国鉄伊東線の終点で、伊豆急行は伊東線の乗り入れて熱海まで運用していました。逆に国鉄の列車も多数乗り入れてきましたが、その多くに一等車(現・グリーン車)を連結していたこと。また沿線が別荘地であると言うこともあり、100系には一等車も用意されていました。
製造されたのはクモハ100形4両、クモハ110形18両、モハ140形7両、クハ150形10両、サハ170形4両、サロハ180形3両、サロ180形6両、サシ190形1両の53両が製造されました。
サシ190形は私鉄では唯一の食堂車でサントリーがスポンサーとなっていましたが、伊東線での営業ができなかったことが災いして短命におわりサハ190形に改造されました。
その後車体更新による1000系や、初代ロイヤルボックスとなるサロ1800形などが改造で登場しています。
主制御器は抵抗制御方式の国鉄CS12形をベースとした東芝PE14形を搭載。

(片瀬白田・2014年1月27日)
製造当初は中継弁付電磁自動空気ブレーキを装備していましたが、後に電磁直通空気ブレーキに変更。また勾配抑速ブレーキを装備しています。
台車は東急5000系のTS-301形と基本としたTS-316形。

(片瀬白田・2014年1月27日)
駆動方式は中空軸平行カルダン駆動。主電動機の定格出力は120kWです。
100系は老朽化が進んだためJR113系と115系を購入。2002年までに置き換えられました。以後クモハ103は伊豆高原の車庫で入れ換えに従事していましたが、2011年に本線運用ができるよう整備されました。

(クモハ103・片瀬白田・2014年1月27日)
子どもの頃から伊豆急の顔はこれ、というイメージでした。
この後JR113系、115系、そして東急8000系が入線して伊豆急の主役になりました。結局伊豆急行用車両として新製したのは第1世代の100系だけ。
自社発注を辞めて譲渡車を使う様になったのは地方私鉄共通の傾向なのですが、やはり寂しいと言わざるをえませんね。