
(東京総合車両センター・2013年8月24日)
まずは部品展示から。
各種体験コーナーはどこも大行列となっていました。ドア開閉体験コーナーもそのひとつ。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
このふたつの扉ですが、手前がE231系近郊タイプに採用されたリニアモーター式で、奧がE231系通勤タイプに採用されたスクリュー式。
リニアモーターは写真基準で乗降口左上に設置され、そして右上に方向転換装置が配置されています。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
リニアモーターの右側には引っ張り金具があり、方向転換装置内の上ラックと連結。さらに右扉の戸吊り金具と連結アームで結ばれています。リニアモーターが右へ移動すると引っ張り金具、上ラックと共に連結アームが右へ移動し、右扉が開きます。
一方方向転換装置によって下ラックが上ラックと反対の左方向に移動します。左ラックには連結棒と左扉のドア駆動板と戸吊り金具が左へスライドして扉が開く構造になっています。
スクリュー式は乗降口右上に設置されたモーターに逆ネジと正ネジ2本の長いネジが取り付けられています。右の扉は逆ネジとナットを経て連結され、左の扉は正ネジとナットで連結されています。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
モーターが左回転するとナットが移動して左右の扉が開く構造です。
実際に体験できたのは205系用の異径復シリンダ形差動ラック式?

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
車番は205系になっていますが、外観は103系っぽいのですが。扉が閉まる時に空気の音がするからやっぱり205系用でいいのかな?
こちらもお馴染みパンタグラフコーナー。昇降体験に使用されたのはE233系などに搭載されているPS33D形です。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
PS33D形は主枠が丸パイプになったのが外観上の特徴。同時期に製造されたE231系後期車の一部も搭載しています。
E231系に搭載されているのはPS33B形。主枠がアルミ鋳造品になっています。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
E231系900番代に搭載されたPS33形は取り付けピッチが1,000×900mmで他のパンタグラフと互換性がなかったため、取り付けピッチを1,300×1,100mmに戻したのがPS33B形。ちなみにPS33A形は209系500番代に搭載。PS33C形は仙石線用205系に搭載されています。
菱形のPS28A形は209系やE217系に搭載されています。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
国鉄新性能電車の標準形だったPS16形を小型化したものです。
PS21形は架線追従性を高めて地下鉄の鋼体架線区間に対応したものです。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
離線しにくいというメリットを活かして回生ブレーキを使用する201系にも採用されました。
電動空気圧縮機(CP)は4台展示されていました。
MH3075A-C2000形は205系などに搭載されているレシプロ式。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
レシプロ式はモーターでピストンを往復運動させ、シリンダー内の空気を圧縮する方式で、このCPはMH3075Aモーターが3気筒のコンプレッサーC2000M形を駆動します。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
MH3075A-C2000形はブラシレスの誘導電動機を採用してメンテナンス性を向上させました。
209系、E217系に搭載されているのはスクロール式のMH3096-C1600形。現場ではSL20と呼んでました。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
スクロール式はふたつのスクリューで空気を圧縮する方式で、静音性に優れています。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
E231系にはMH3119-C1600S1形(SL22)を搭載。基本構造はSL20と同様です。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
スクリューはSL20よりも大きくなっています。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
このCPはドイツのクノールブレーム社製。
E233系用のMH3124-1600SB3形は日本のナブテスコ製。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
スクロール式ですが、スクリューの配置が異なるようです。
作り出した圧縮空気の水分を取り除くための除湿器も展示されていました。
これは209系とE217系に搭載されるD20TH形。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
そしてE231系に搭載されるD16TH形です。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
主電動機は4種類展示。
E233系用MT75形。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
三相交流誘導電動機で出力は140kWを発揮。
E231系用のMT73形は95kW出力。一見非力そうですが、これは出力の表記方法による物で実際はもっと出力があるそうです。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
209系、E217系に搭載されるMT68形。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
やはり95kWが公式の出力となっています。当時のJR東日本式出力表記はなにが基準だったのでしょう?
103系に搭載されたMT55形も毎回展示されます。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
103系用に開発され、定格出力110kWを発揮。今でもJR西日本やJR四国、JR九州でサウンドを聞くことができます。
台車はE231系用が展示されていました。電動台車はMT61G形。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
E231系の電動車に採用されている軽量ボルスタレス台車で、軸はり式軸箱支持装置を備えています。
付随台車はTR246N形を展示。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
TR246N形はサハE231形が装着しています。
ちなみにTR246M形は0番代、500番代、1000番代の先頭車前位に装着。TR246P形は先頭車後位とサハE230形に装着。TR246R形はサハE231形800番代が装着し、TR246S形はクハE231形800番代の後位に装着。そして2階建てグリーン車はTR246T形を装着しています。
ちなみにこれはTR246M形。

(東京総合車両センター・2013年8月24日)
TR246形はいろいろなバリエーションがありますね。