【国鉄形電車の思い出】Part104 国鉄時代末期でなければ713系の運命は違っていたかも | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

国鉄の交流専用電車は近郊形の711系、特急形の781系ともに北海道向け車両でしたが、1983年に九州向けの交流専用電車として713系2両編成4本8両が製造されました。
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(クモハ713-4・南宮崎・2009年3月15日)
この713系ですが、1984年2月に控えた長崎本線普通列車の電車化に備えて製造されましたが、国鉄時代末期ということで長崎本線の主力として用意されたのは581系を改造した715系で、713系はあくまでも不足分の補充的存在だったようです。
製造時は900番代を名乗っていましたが、その区分番代の通り新しい構造、システムが試されていました。
制御方式は711系、781系同様のサイリスタ位相制御ですが、交流回生ブレーキを初搭載。主電動機も新開発のMT61形で冷房装置もAU710形を新開発しています。
MT61形は205系以降国鉄、JRの多くの電車に採用されたほか、交流回生ブレーキもJR九州783系、787系、811系などに活かされています。またAU710集中クーラーも717系200番代、900番代に搭載されているため、713系900番代の新技術は無駄にはなっていません。
しかし地味な存在であることは変わりなく、1996年に開業した宮崎空港線に転用されました。そして2008年より主制御器の換装が実施され、その際に0番代に改番。
自分が見たのは0番代に改番された第1陣で、900番代を見ることはできませんでした。まだまだ現役なようなので、出会う機会はまだあるかも知れませんけど。