
(クモヤ191-1・田町電車区・1982年8月)
サハ180-5をクモヤ191-1に、モハシ180-11をクモヤ190-1に改造していますが、床面高さは125mmかさ上げされて屋根高さは3,475mmとなっています。そして高運転台構造の運転台を設置しましたが、種車の台枠をそのまま使用しているため、前頭部は平面形状となっていました。しかし非貫通構造のパイオニアとも言えますね。
サハ180-5はCS15F主制御器やPS16CパンタグラフなどM車化に必要な機器を搭載する大改造を行ない、台車もインダイレクトマウントのDT32Zに交換。そして検測機器を搭載しています。
モハシ180-11は元々M'車だったので、改造は検測用機器の搭載が中心。しかしこちらは観測ドームの設置や、検測用下枠交差式パンタグラフPS910、PS911を搭載するなど、車体の大改造を実施しています。
現在のEast-i Eの元祖とも言える191系でしたが、後継の193系が登場後、1983年に廃車されました。自分が見たのもこれ1回だけでした。
なお架線検測用新性能電車としては1966年に新製された495系がありました。勝田電車区に新製配置後、1971年に向日町運転所に転属。さらに1975年に金沢運転所尾に転属して牽引車代用で使用されていました。国鉄分割民営化を前に交流機器を撤去して193系50番代に改造。そしてJR東海に承継されましたが、1998年に廃車となっています。自分が見たことがない数少ない新性能電車が495系~193系50番代でした。