念願の千代田線6000系第1次試作車に乗ることができました | はやこま すていしょん!

はやこま すていしょん!

更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

東京メトロ千代田線は帝都高速度交通営団千代田線として1969(昭和44)年12月20日に北千住~大手町間が開業。その後延伸が重ねられ1978(昭和53)年3月31日の代々木上原延伸で、綾瀬~代々木上原間の全線ま開業となりました。
その後千代田線の車両基地最寄りの北綾瀬に駅が設置され、1979(昭和54)年12月20日から綾瀬~北綾瀬間の営業運転が始まりました。
綾瀬~北綾瀬間の運転は本線とは完全に分離され、専用の3両編成が用いられていますが、この区間に投入されたのが6000系第1次試作車です。
$はやこま すていしょん!
何はともあれ、当時は斬新だった左右非対称の顔が大好きで、憧れでした。

6000系第1次試作車は世界初のサイリスタチョッパ制御の電車の開発にあたって1968(昭和43)年4月に製造されました。
全電動車編成で6001+6002+6003の3両編成を構成していましたが、サイリスタチョッパ制御の比較試験のため、6001には三菱電機製、6003には日立製作所製のサイリスタチョッパ制御器と搭載。6002には比較用の超多段形抵抗制御器を搭載。回路を切り換えることでそれぞれ8個のモーターを駆動する構造になっていました。
ブレーキは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキとして、基礎ブレーキはディスクブレーキを採用していました。
またオフセット配置された非常口の裏側には階段を一体化させた構造も斬新でした。
$はやこま すていしょん!
その他防音カバーを装着し、東西線で試験を行ない、第1次試作車、そして量産車へのデータを提供し、1970(昭和45)年にチョッパ制御器を撤去して2M1T化。
また第2次試作車が改番され、車号が重複するため6000-1~3のいわゆる「6000ハイフン系」に改番し、綾瀬検車区で保管されました。
$はやこま すていしょん!
1978(昭和53)年にはVVVFインバータ制御の試験も実施したそうです。

北綾瀬線の営業運転に際して、5000系と同じ抵抗制御器と電磁直通ブレーキに換装。ディスクブレーキも踏面ブレーキに改められています。

そんな6000系第1次試作車ですが1編成しかないため、予備車として5000系が用意されていました。今となっては意外に思うかも知れませんが、6000系の開発が千代田線開業に間に合わなかったため、千代田線開業時は5000系が投入されていたのです。
$はやこま すていしょん!
5000系は3両編成10本が投入され、1970(昭和45)年12月14日から5両編成10本に増強。6000系が投入された1971(昭和46)年3月20日に5両編成を2本連結して10両化されました。
そして北綾瀬支線開業に併せて中間車3両を新製して、3両編成1本を用意。また本線用5000系5+5編成を7+3編成に組み替えて予備兼用とした編成も用意されました。

1999(平成11)年には東西線用5000系アルミ車を改造した3両編成2本が入線し、ステンレス車を淘汰しています。
$はやこま すていしょん!
このような経緯はあるのですが、33年間何度か北綾瀬に足を運んだものの、いつもやってくるのは歴代5000系ばかり。まぁ6000系1本に対して5000系は2本いるから仕方ないのかな? とも思いましたが、こと鉄道関連では運が強いと自負しているだけにこの巡りの悪さにはびっくりでした。

ようやく6000系第1次試作車に乗車できたのは今年の11月16日のことでした。いや~長かったなぁこの33年(笑
気がつけば台車を5000系のものに交換して、冷房装置も搭載されてしまっていました。
$はやこま すていしょん!
乗った印象はといえば、サイリスタチョッパ制御の音がしない! という当たり前な感想になってしまいますね。あまりに距離が短くて、綾瀬付近の急カーブもあるせいかスピードも全然出さないのですが、田の字窓の車内が懐かしいです。

本線用の6000系は減少していますが、こちらはまだ頑張ってくれるかな?
$はやこま すていしょん!