
(C60 1・西公園・2012年11月22日)
C60は1953(昭和28)~1955(昭和30)、1960(昭和35)、1961(昭和36)年にC59を改造して誕生しました。

(西公園・2012年11月22日)
種車となったC59は東海道・山陽本線用の大型旅客用蒸気機関車として1941(昭和16)~1943(昭和18)年に戦前形100両が、1946(昭和21)、1947(昭和22)年に戦後型73両が製造されました。

(C59 1・九州鉄道記念館・2009年2月19日)
東海道・山陽本線の電化延伸に伴ってC59は活躍の場を失いましたが、甲線向けで最大軸重16.04~16.17tのC59が入線できる路線は限られているため、従輪を2軸に増やし2C2のハドソン機に改造して軸重を14.8~15tとしたのがC60です。

戦前形と戦後型では煙管の長さが異なる他、燃焼室の有無や全長など大きな違いがありましたが、C60にもそのまま引き継がれています。このC60 1は1953(昭和28)年に戦前形のC59 27を浜松工場で改造したものです。

(C60 1・西公園・2012年11月22日)
ちなみに戦後型を改造したC60は100番代として区分されていました。
C60はC61とともに東北地区と九州地区で活躍しましたが、1968(昭和43)年の東北本線電化で余剰となり、C60 1は車された後、この西公園で静態保存されました。

(C60 1・西公園・2012年11月22日)
C60はこの1号機以外はすべて解体されてしまっているので、かなり貴重な存在です。
保存されてから40年以上を経過した今、保存状態は良いとは言えません。

(C60 1・西公園・2012年11月22日)
そして仙台市営地下鉄東西線が開業に合わせて西公園を再整備することになり、C60 1が保存されている場所はやすらぎのゾーンの北口メインエントランスとなる予定となっています。
そのためC60 1は西公園から移設される模様。
移転先は長町だという話らしいのですが、その予定地には現在震災被災者の仮設住宅が建っているらしいので、移転はまだ先かも知れませんね。

(C60 1・西公園・2012年11月22日)
ともあれ、唯一残っているC60。末永く残って欲しいものです。