2012年銚子への旅(その2)「JR3社がアンパンマントロッコで震災復興支援」 | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

(前回までのあらすじ)「しおさい3号」で銚子に到着し、DE10 1202牽引のアンパンマントロッコに出迎えられたわけです。
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実はこのアンパンマントロッコが今回の目的のひとつでした。
アンパンマントロッコはJR四国が所有する車両なのですが、東日本大震災の復興支援の一環として、JR四国が車両を提供し、JR貨物が輸送に協力して、JR東日本管内で運行されています。今回は津波の被害を受けた旭など房総エリア向けに運行されたのです。

銚子駅の跨線橋にはアンパンマン列車関連のポスターが貼られていました。
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そして1番ホームはアンパンマントロッコを見学する家族連れで大混雑。車内見学の整理券はあっという間に配布が終了したようです。
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JR四国で単独で走行するアンパンマントロッコですが、保安設備や車両形式の違いなど諸々の事情で、宇都宮所属のDE10 1202が牽引しています。
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11時59分、「しおさい3号」の折り返しとなる5360M普通列車が発車していきました。この5360Mは成東から「しおさい10号」となりますが、末端区間を普通列車として、運行の合理化と普通列車利用客の便宜を図っているようです。
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国鉄時代は特急形電車の間合い運用は非常に限られたものでしたが、今はわりと色々な場所で見ることができますね。

ではアンパンマントロッコをじっくり見てみましょう。アンパンマントロッコは、トロッコ車両のキクハ32-502と牽引車となるキハ185-26の2両編成で構成されています。
キクハ32-502はトロッコ列車用として1998(平成10)年と2003(平成15)年に1両ずつ新潟鐵工所(現、新潟トランシス)で製造されました。ご覧の通りオープン構造となっていますが、502は瀬戸大橋での眺望を考慮して車体下部にガラス部分があります。
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本来のキハ32形は国鉄時代末期に製造された小型ディーゼルカーなのですが、トロッコ車も同じ16m級の車体だったことから形式を揃えたようです。

台車は廃車発生品のDT22を流用。
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国鉄時代末期以降、ディーゼルカーや電車の製造では古い車両の廃車発生品を流用することは珍しくありません。このキクハ32のDT22もキハ20系やキハ58系の台車を流用したものと思われます。

本来の牽引車であり、控え車となるのがキハ185。元々は国鉄時代末期の1986(昭和61)年から製造された特急形ディーゼルカーですが、現在は振り子式の2000系に主役の座を奪われてしまい、一部はJR九州に売却されています。そんななかキハ185-20とこのキハ185-26がトロッコ列車用に使用されています。
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キハ185は250ps出力の直列6気筒13リッター直噴ターボディーゼルエンジンのDMF13HSを2基搭載しています。ただし液体変速機は廃車発生品のTC2AかDF115Aを搭載され、国鉄末期を感じさせます。

見物していたら2番ホームに幕張車両センターの211系3000番代マリ509編成が入線してきました。211系3000番代は北関東向けに配置された211系1000番代のロングシート版で、E231系に置き換えられた後幕張に転属して房総線で使用されています。
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211系も国鉄時代末期の1986(昭和61)年から製造されたステンレスの近郊形電車。同じくステンレス車体で製造されたキハ185系とはある意味兄弟みたいな存在と言えなくもないですね(笑

そんな211系ですが、209系の投入で徐々に房総線から撤退して中央東線に転用される模様です。$はやこま すていしょん!
それにしてもクモハ211-3045のシングルアームパンタグラフと菱形パンタグラフの2丁体制はいつ見ても面白いですね。

アンパンマントロッコの発車時間が近づくとアンパンマンとバイキンマンがお見送りに登場。
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こういう着ぐるみは子供達には大人気ですね(笑

そしてアンパンマントロッコがDE10 1202に牽引されて発車しました。
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アンパンマントロッコは6月30日~7月1日、そして7月7~8日に運転されます。
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この運行のあと、アンパンマントロッコは四国に帰ると思いますが、見たり乗ったりした子供達にはいい思い出になったことでしょう。
(続く)