奇想の系譜・・・
美術史学者・辻惟雄(1932~)が1970年に著した本。
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奇想の系譜 (ちくま学芸文庫)
1,404円
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当時 美術史では評価の低かった岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長澤芦雪、歌川国芳を取り上げ、これらの画家たちの再評価を促したものです。
それからだいぶ時は経ちましたが・・・
これらの画家たちの評価も上がってきており、伊藤若冲や歌川国芳などは展覧会が開かれると、大混雑するほど人が集まるような状況です。
その「奇想の系譜」をテーマにした展覧会に行ってきました。
奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド
「奇想の系譜」で取り扱われた岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長澤芦雪、歌川国芳の6名の他に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8名の画家の作品が展示されてます。
会場はこんな感じ・・・・
屏風絵、障壁画のような大きな作品も多く展示されて、見どころいっぱいです。
個人的には、若冲の鶏の絵全般、蕭白の唐獅子図と富士・三保松原図屏風、芦雪の群猿図襖と白象黒牛図屏風、白隠全般、其一の夏秋渓流図屏風、国芳の肉筆画の一ツ家などが特に良いと思いました。
(それぞれ、公式ホームページにも紹介されてます)
ちなみに、「奇想」とは・・・
普通では思いつかないような奇抜な考えのことを指します。
今となっては、これらの画家の作品も見慣れてきましたが・・・
「奇」と言えば、「奇」ですね・・・エキセントリックな感があります。