耳なし芳一・・・
日本の怪談の一つ。
長門国の赤間関にあった阿弥陀寺(現在の下関市の赤間神宮の前身)の領内を舞台とし、若き琵琶法師・芳一を主人公とする。
怨霊から逃れるために経文を全身に書き難を逃れようとするが、耳だけ経文を書き忘れられたために耳を千切り取られる。
(赤間神宮 芳一堂)
朝ドラ『あんぱん』も終了し・・・
次回から小泉セツ&八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルとした『ばけばけ』が始まりますね。
まぁ、出勤移動中なので、見れませんが・・・。
(小泉八雲・セツ夫妻)
小泉八雲と言えば、『怪談』が有名で・・・
その中でも「耳無芳一の話」・・・耳なし芳一が有名ですよね。
壇ノ浦で滅んだ平家の怨霊には、全身に経文が書かれた芳一の耳しか見えなくなり、引きちぎって持って行ってしまう話でしたが…
この耳を引きちぎる程の力を持った怨霊・・・
いったい誰だったのでしょうか?
まず、パッと思いついたのが、「悪七兵衛」と呼ばれた藤原景清。
この場合の「悪」は「強い」という意味で・・・
屋島の戦いの際、相手の兜の錣(しろこ;兜の鉢の下に付いた首を覆うもの)を引きちぎったとの逸話のある平家武将です。
しかし、この悪七兵衛景清・・・
壇ノ浦では亡くなっておらず、その後に捕まり、預けられた八田知家の邸で絶食して亡くなったと言われているようです。
芳一の話は、平家の滅びた壇ノ浦近くの阿弥陀寺(現在の赤間神宮)の話なので、壇ノ浦後に亡くなった景清ではないような気がします。
壇ノ浦で亡くなった平家武将で、強うそうな人物はと考えますと・・・
源義経を追うものの、八艘飛びで取り逃がしてしまい、源氏武者を二人を組み抱えたまま海に飛び込んだ平教経・・・
もしくは、碇を担いで入水した平知盛・・・
でも、知盛も教経も平家の公達・・・
教経あたりは、けっこうな荒くれとの話を聞いたこともありますが・・・
公式な立場で言えば、身分は高いので、直接 琵琶法師とやり取りする立場でもないような・・・
そうしますと、悪七兵衛レベルの武将が他にもいたんでしょうね・・・
ただそういう武将の活躍をあまり耳にしないとこが、平家の弱さだったのかもしれません。