(折角我々 無料で入館できる「福寿カード」(←60歳以上の小田原市民である事を証明するカード)を持っているのだしー、と・・・)
(↓駐車場側から入ります。)


↓因みに敷地内は こういう配置になっています_。

(↑西海子通り側に「小田原文学館本館(←宮内大臣-田中光顕が昭和12年(1937年)に建てた洋風の別邸)」、その南に「白秋童謡館(←同伯の別邸-和館)」。)
南北の建屋の間の庭は 無料公開されています。(実質公園)

庭の東側に 岩を積んだようなオブジェ?が。

近寄ってみると_

北村透谷(トウコク)の顕彰碑でした。/あれ?透谷の顕彰碑は城址公園の旧図書館(←現観光案内書)横にあったような・・・と思ったら_

↑平成22年(2010年)12月にここに移されていたのでしたー。(そうだったのかー)
まず白秋童謡館の方へ。


先に見える二階建ての建屋が「白秋童謡館」。

途中の小径には カラタチが植えられていました。


(↑葉を落とした冬のカラタチは とげ だらけ)
↓と 童謡館手前に平屋の木造の家が現れます。


↑これは「尾崎一雄邸書斎」という名称の建屋名なのですがー↓


↑かつて市内の曽我谷津(ソガヤツ)にあった『冬眠居』の別名を持つ尾崎邸(←尾崎家は一雄の祖父の代まで曽我の宗我神社の神官をしており、父は三重の神宮皇學館(←現・皇學館大学)講師になっています。尾崎一雄が三重生まれなのはこの父の職業によるもの。その父も一雄が小さいうちに小田原に戻っているので 一雄はほぼ「小田原育ち」なんですって。) の一階の-三部屋のみを移し まるで一軒の家のような形にはぎ合わせた~ というもの。ではあるのだけれど 全てが取り壊されずに済み かつての尾崎邸を偲ぶ事ができる事を喜ぶべきなのでしょう。


改めて童謡館の方へ。





↓南側から見たところ_。

一度小道を南へ抜けます。

↓南門。

改めて敷地へ。

ゆるやかにうねる 母屋へのアプローチ。

左手(西側)に和の庭への潜り戸。

(↓庭の池)

母屋。

ここが伯爵家の小田原別邸の和館入口。北の洋館(昭和12年竣工)より早い 大正13年(1924)に建てられています。

現在は「白秋童謡館」。

中は 展示物は撮影不可。

・・・という事は建屋は撮ってもいいって事? と気づけず あまり絵はありません。(というか 館内のもの 全部展示物のようなー)

(尚 以前「まちあるき検定」の時に聞いた話ですが 一時この建屋は財界人の物になり 地下にはワインセラーも作られた と言いますから 今あるものの様子全てが伯爵家が所有していた当時の~ という訳ではなさそう。)

和館二階では白秋についてよくまとめられたビデオが視聴できました。/ 白秋が小田原に住んだのは、道ならぬ恋の果ての結婚生活が破綻し 精神的にもダメージを負い 経済的にも困窮していた どん底期から、 立ち直っていく時期。小田原で彼は再婚相手との間に子供を授かり 鈴木三重吉が創刊した『あかいとり』に参加する事で 童謡 というジャンルで成功する足掛かりを得るんですね。/ 白秋が小田原に暮らしたのは 高々8年 なのですが、頻繁に住まいを移した白秋にとって8年は 故郷に暮らした年月に次ぐ 長さ。そしてこの8年の間に 白秋は多くの作品を生み出しています。 (亭主は ここでのビデオ視聴は 初めてだったらしく「へー」を連発してましたー)
洋館の方へ行ってみましょう。

(↓洋館前の庭では 秋の最後のバラが ドライフラワーになってましたー・・・)


(↑枯れて尚美しいー)
↓さて この半六角柱(?何と呼べばいいのかしら)の張り出し部分を持つモダンな三階建ての白亜の洋館はー

(↑南面 ↓東面)

(↓北面)

↓昭和12年(1937)に田中光顕伯爵(1843-1939)が建てたスパニッシュ様式の 鉄筋コンクリートの ビル と言ってよい建屋。

設計はなんと小笠原伯爵邸を建てた曽禰達蔵。(曽禰達蔵は1937年に亡くなっていますから この田中光顕別邸は 彼の最後の仕事、になるのかな?)


↓外から「押す」式の ちょっと古風なドア。(今の日本のドアは大抵 外から「引く」式ですよね)

文学館本館は、1~2階が 小田原にゆかりある文人達を紹介+顕彰する展示のスペースになっていましたが、展示室の撮影は不可、でしたのでー


↑リーフレットを貼るだけにいたします。
続きの絵は、吹き抜けの階段を3階まで上がったところ から_。




3F東の部屋に入ります。。

明るく開放的で 戦前の建物とは思えません?

南はルーフバルコニー。(↓張り出し窓の上、になります。)

↑胸壁に 金属のリングが取り付けられていますね。何に使ったのだろう? 葦簀の支柱を立てた、とか?
↓バルコニーの西の端にはー

魚の頭(多分)の吐水口がありました。


伯爵、 屋上に空中庭園のようなものを作って楽しまれたのかなあー?
屋上からの眺め。



(もしかしたら 昔はこの高さだったら海が見えたかもー?)

ありがとうございました。


続いては ほぼハス向かいに建つ 旧松本剛吉別邸へ。