まず、一般的に自然栽培とは
【無肥料・無農薬】
である事を言います。
「無農薬で虫にやられないだろうか?」
「無肥料でちゃんと育つのだろうか?」
と思う方もいると思いますが、そこは問題ありません。これには明確な理由があります。
ちなみに、ここで言う「肥料」とは
・化学肥料
・動物性堆肥
のことで、自然由来の植物質のものは含まれません。
では、なぜ自然栽培で野菜が育つのか。
基本的な条件は3つです。
1.土が微生物や菌で豊かな事
2.種が固定種である事
3.人が自然を観察する事
植物にとって土の中は、人間にとっての腸と同じです。様々な微生物が住み、働いています。植物はこの微生物によって栄養を供給されています。もしここに農薬や肥料を入れると、微生物が激減し本来の働きができなくなります。
種も重要です。固定種とは伝統野菜に代表される、その土地に順応した野菜を言います。固定種の野菜は、それ以外のものに比べて成長の勢いが違います。
人も重要で、土や植物などの事を観察して適切な「行動」をする事が重要です。これには土や微生物・植物の事だけでなく、虫・月・水・風・地形・温度・旧暦などについて考慮する事も重要です。これにより、野菜の力を引き出すことができます。
これらをする事で、自然栽培は可能になります。
この自然栽培のメリットは、無肥料・無農薬である事それ自体です。これは、それらに含まれる化学物質を排除出来ると言う事です。これによって、本当に安全な美味しい野菜を育てられます。そして、肥料や農薬による汚染を回復できます。
また、ファイトケミカルの多様さも注目すべき点です。抗酸化物質などが含まれるこの栄養素は慣行栽培の何倍もの量が含まれるそうです。
デメリットは、地域や環境によって栽培方法が同一ではない事です。完全なマニュアルはなく、栽培者の自然観察眼が必要になります。また、今まで肥料を使っていた畑で自然栽培を行うと、初め数年は残留肥料による影響を受けることもあるそうです。影響の見極めや処置が必要です。
ただ、このデメリットは簡単に打ち消す事が出来るでしょう。自然栽培の考え方を学びさえすれば良いのです。
ぜひ自然栽培の考え方を学び、美味しい野菜を食べましょう。そして、次の世代に美味しい野菜を繋げていきましょう♪