米オバマ政権は5日、2010年のメキシコ湾原油流出事故をめぐり、英石油大手BPが208億ドル(約2兆5000億円)を支払うことで同社と最終合意した と述べた、とのこと。
2兆5000億円払って存続できる企業というのも凄いもんですな。
・2008年に原油高もあり、80ドルタッチ
・リーマンショック・石油暴落で35ドルタッチ
・60ドルに戻したところからの、流出事故で30ドル割れ
・その後、2014年には50ドルまで戻す
・原油安もあり、30ドルタッチの本日34.31ドル
英国の年金PFに組み入れられてるから、年金財政への影響大という話だったけど、どーなんだろ。
あの当時、大西洋に油膜が薄く張るため、メキシコ海流の北上に影響が出て、気候が変動するとか言われてたけど、そこまで大事にはならなかったみたいですな。
原油の流出量は約78万キロリットル(490万バレル)。
1バレル=49ドル計算だと2億4000万ドルだから、120円換算で288億円分、勿体無いお化けが出ますなあ。
BPは賠償金を払うことになると、原因のリグの製造者である現代重工業も製造物責任を問われるとか、出資者の三井物産も出資割合に応じて賠償金を負担するとかいう話もあったけど、どうなったんだろ。
wikiによると、米政府からBPへの通告による責任組織は
・BP(英)
・アナダルコ(米)
・三井石油開発の子会社
・トランスオーシャン(スイス)
・ハリバートン(米)
で事業の出資・運営者だけみたいだけど・・・。
結局、BPの支払総額は460億ドル(約5兆5000億円)で、しかもこれには民間への支払は含まれないんだとか。
さて、こういうのを見てると、VWの賠償金は一体どれほどになるのやら。
国際収支で、よく経常収支(の中の貿易収支)や資本収支、さらには細かくみて特許収支などが話題になることがあるけど、もし訴訟収支と視点を設けたらアメリカの圧勝じゃないのかな。
アメリカは全世界から、EUはアメリカ以外から(マイクロソフトやインテル、グーグルを独禁法で訴えることはあるけど)、賠償金だの制裁金だのをむしり取っているけど、アメリカ・EU以外の地域がアメリカ・EUから賠償金や制裁金を取ったというのは聞いたことがない。
(中国がエゴ剥き出しのヤクザな言いがかりを外資企業につけてむしりとったことはあるかもww)
そういう意味では、TPPが成立し、太平洋に世界最大の経済共同体が出来たとしても、21世紀は太平洋の世紀・・・とはいえないと思う。
やはり、世界のルールは大西洋の両岸で作られて運用されている・・・のでしょう。
アメリカやEUの企業が、アジアの国々から訴えられて巨額の賠償金を払うようになる・・・そんな未来は未だ想像できませんな。
TPPも、メキシコ・カナダが訴訟事でアメリカ企業を訴えて勝ったことがないということから類推するに、ジャイアン・アメリカが不当に有利な仕組みになっているのは想像に難くない。
そういう意味からも、VWの賠償がどんなものになるのか、中国やオーストラリアにも賠償するのか、気になるゆかぴょんなのであった。
ちゃんちゃん。