まず、おフランスの経済規模(人口約6500万人、GDP2兆8000億ドル(@120円で330兆円))で自前で戦闘機を開発するのも厳しくなってきている、という事情がありますな。


というのは、アメリカですら、次世代戦闘機は他国と協調、売込先の目処をつけて開発にかかるというほど、高性能・高価格化の流れ、開発費用の高騰があるわけですよ。


その次世代戦闘機F - 35、あれはまあ、その、空軍機と垂直離発着機(海兵隊)と艦載機(海軍)をベースとなる機体は同じ、バージョン違いで製造しちゃお、ついでにヘッドアップディスプレイからヘッドマウントディスプレイに変えちゃお、などとコンセプトに無理があったんじゃ?というアレもコレもと盛り込み過ぎたことにより、計画は遅延、価格はうなぎ上り、そのために需要が減ってさらに価格が上昇と迷走してますけど・・・。


しかし、製造が開始されれば、米空軍・海兵隊・海軍、英、豪、カナダ、伊、オランダ、デンマーク、ノルウェー、トルコ、イスラエル、そして我が日本国に導入される予定なわけですよ。


アメリカ軍だけで2,500機、現在F-16を使用している国はこれに置き換えることが見込まれるので、最終的な製造数は5,000機になる見込み。


これだけの数が捌ければ、設計コストも割り算でなんとか・・・、と言えるでしょうが、じゃあ、おフランスのラファールは?


ロシアの場合は、そのアメリカの兵器を導入するわけにはいかない国という需要があるので、旧ソ連邦諸国、中国、インド、東南アジア、中東、南米に導入数は変動あれど、安定的な顧客があるわけですよ。


ところがぎっちょん、おフランスの場合、西側諸国の一員であるからには、アメリカと敵対的な国に大々的に売り込むわけにいきませぬ。

といって、旧植民地国に押し込もうにも経済規模が小さい国しかない。

英連邦諸国みたいに、カナダやオーストラリア規模の国、南アフリカやシンガポールみたいな金持ってそうな国、そういう旧植民地国がないわけですよ。


んなもんだから、ラファールの輸出先はインド、エジプト、カタールぐらいしかない。

で、インド(予定126機→修正後見込み40機)、エジプト(24→0)、カタール(24→24)てな感じ。


他に提案先はというと、アラブ首長国連邦、アルジェリア、ギリシャ、リビア、クウェート。

その他に検討先はないんか、というと、韓国、シンガポール、日本、モロッコ、スイス、ブラジル。


うーん、明らかに買わねーだろーなー的な国、金はあっても人口は少ないから数はしれてる国、金払ってくれるんかと与信に不安のある国、のいずれかまたは複数に該当してますなww


とはいっても、お前ら、売れなかったらどうなるかわかってんだろーなー、とゆかぴょんの会社だったら、担当は課長に詰められ、課長は部長に、部長は本部長に、本部長は役員に、と鬱発症確率を高めるための営業促進会議が延々と開催されるわけですが、では、おフランスでどう考えてるんでしょ?


(続く)