おやぢの語り(騙り)は続く。


「でね、マイクロソフトやアップルみたいに圧倒的に売れる製品を作って

販売する、アマゾンみたいに投資・投資で赤字続きだけど将来性で買

われる、というのはまあわかるじゃない」

「でも、グーグルみたいにあれだけの投資と無料サービスの提供をしつ

つ、売上と利益を伸ばし続けるというのは、まさにネットの申し子、

という気がするわけよ」


「フェイスブックなんかも基本無料で伸びてるちゃあ、伸びてますけどね」


「あれはあれで未来のことはわからないだよねww

てっきり、上場ゴールの若者のFACEBOOK疲れでミクシ化すると思って

たのにww」


「ミクシはミクシで、モンストで一発大逆転とはお釈迦様でも予想できな

かったでしょうねww」


「まあ、それはそれとしてさ、IBMやマイクロソフト、アップル・アマゾン・

フェイスブックはさ、現在の本業の延長線上として新テクノロジーを

考えてると思うのよ」


「???」


「ほら、人工知能さ」


「おお、それですかい」


「今言った企業なんかだとさ、人工知能や自動運転とかウェアラブル

端末とかドローンとかをさ、本業とどう絡めるかは何となくわかるじゃ

ない」


「まあ、確かに何となくww」


「でもさ、グーグルは今現在、収益の90%は広告なわけよ

「そのグーグルが力を入れている投資先がね、列記すると

人工知能

量子コンピュータ

ロボット

自動運転

電気自動車(テスラ出資)

ウェアラブル端末(グーグルグラス)

気球を使ったインターネット接続網『Project Loon』

遺伝子解析サービス『23andMe』

医療用の『スマートコンタクトレンズ』 

などなどなわけよ」

「どれも、今現在は収益につながってない。けど、実現したら?」


「社会は大きく変わるだろうし、そこからの収益が?」


「となるんじゃないかな、と思うわけよ」

「でも、言いたいのはそこじゃなくて、普通の企業なら今ある検索

サービスの優位性を人工知能と量子コンピューターを使ってどう

伸ばそうか、と考えるのがせいぜいじゃないかな?」


「たしかにまあ。普通はその程度で本業と関係のない、目先の

収益につながらない投資ってなかなか出来ないでしょうね」


「けど、グーグルはそれをやる。他の企業がこの手の投資に

そこまで経営資源を突っ込めないと思うんだよね」

「そして、それが出来るのは、

 議決権のある株(A株)

 議決権が10倍の株(B株-創業者が保有)

 議決権がない株(C株)

に分けてあるから、だと思うんだよね」


「もしかして、そこまで考えて株式の種類を?」


「というのは買被りかもしれないけど、多分、創業者が50%超の

議決権を持っているからこそ、それらの投資が可能になってるし、

内部留保を配当に廻せという圧力を躱せる仕組みになってると

思うんだよね」

「それって、短期的で安定的な利益を求める株主は反対するで

あろう、中長期的な投資をすべき案件のビジョンがある程度あっ

たから、じゃないのかな」



「そこまで考えてなくて、単に経営戦略上のフリーハンドを確保

しておきたかったからでは?」


「ま、そうかもしんないけどww」 (続く)