先日、上野公園の桜を見に行った際、中央通り沿いに『黒焼き』のお店 を発見。


黒焼き・・・・・・って、シグルイの伊良子清玄が藤木源之助に届けた"狒々の霜(黒焼き)"みたいな?


ショーケースには、梅酒をつくるときの保存ビンみたいのに、タニシとかイモリとかの黒焼きがみっちりと。


お店の中までは入らなかったけど、HPを見ると

 蝸牛、田螺、土竜、アカトンボ、狐の舌、馬歯、

 蝮、蝮の卵、伯州散、鯛、らん髪、鮒、大蒜、

 茄子のヘタ、スッポン、意守、コウモリ、蚯蚓

いろいろとあるもんですなあ。


スッポンはなぜ鼈と表記しないんだろとか、イモリは井戸の守りだから井守じゃないのかなーとか、イモリを認めて何故このヤモリを認めねえとかが気になったり。


お値段はお高い。

伯州散(反鼻(まむし)、津蟹(さわがに)、鹿角(鹿の角)を黒焼にして粉末にしたもの)なんか、1ケ月分(150g)が39000円ですと。


最近では漢方も見なおされてきて、普通に病院で"XX散"なども処方されることもあるそうですけど、こういう素材と加工と効用みたいな知識の蓄積って、どうやってされてきたのか、不思議に思う。


中二病のアミバみたいな人が

 「その鬱を治す黒焼きはこれだ」

 「ん~、違ったかな~」

 「オレの求める黒焼きはまだ遠い」

みたいなことを繰り返し、幾多の木人形の犠牲の上に生み出されてきたんやろか?


このお店、今では東京で唯一の黒焼き専門店らしいです。

なんでも明治初期に創業、当時は上野から神田まで多くの黒焼き店があったらしいですけど、時代は変わるもんですなあ。


世の中いろんな商売があるもんだなあ、と思ったゆかぴょんなのであった。

ちゃんちゃん。