8月15日
朝方から親戚が集まりだす。
昼過ぎに、お坊さんが来て待ちに待った読経Liveのスタートだ。詰め掛けたオーディエンスは、お坊さんのノリノリのステージに期待で爆発しそうだ・・・・・・・ということはなく、粛々整斉と進行していく。
お坊さんをお見送りした後、車に分乗し、皆で無双許し虎参り・・・・・・・ではなく、お墓参りに行く。総勢20名以上が車4台に分乗していく様はまるで893の出入りのようである。
と、ここで予想外の事態が発生する。
半パンマンとょうじょ1号、2号が「弟者といっしょの車がいいー」と騒ぎ出したのだ。
あ奴、一体、いつの間にハートキャッチプリキュアしておったのだ?
ガキどももガキどもだ!そんなキモいオオクワオタより、ゆかぴょんお姉ちゃんといっしょがいいー、でしょーが!!
何のために、高いハゲを奢ってのコンビニアイス茶道で親密度を高めておいたと思っているのだ、全ては子供に大人気のゆかぴょんを演出するためであろうが!
わかっとらん喃、このガキんちょどもは。
仕方ない、弟者とガキんちょどもとは別の車に乗ることにしよう。
すると、伯母さん旦那が「ぼちぼちみんな適齢期だなー、ゆかぴょん、(結婚の)予定はあるの?」などと思わずのけ反る内角高め、星野仙一魔神がベンチから光の速さで飛び出てきそうな危険球を放り込んできおる。
しかし、ゆかぴょんは大人だから、慌てず騒がず、「立直一発ツモ、イケメン三高ババ抜きドラドラバンバンぐらいのいい人がいたら、是非ご紹介下さい」とニッコリ返して置く。
山の麓の空き地に車を止め、墓地へと続く山道を歩いて登ってゆく。
おい、ガキんちょども、おのれらが知ってるか、知らんか、知らんがの。
預言者エリシャが道を上がっていく時、町の子供たちが「禿げ頭、上がって行け。禿げ頭、上がって行け」とからかったら、エリシャは振り向いて睨み付け、主の名によって二頭のクマーを召喚し、子供たちのうち四十二人が引き裂かれた、ちゅー故事があるんじゃぞ。
光秀かて「キンカン塗って、また塗って、すっきり笑顔でキンカンコン♬」などと信長に禿げ頭をからかわれたことが本能寺の変の伏線になったんじゃ。
おのれらの禿げ好きも大概にしときなさいよ。
全知全能であるはずの神でさえ、禿げ頭に毛髪を復活させる奇跡は起こしがたい。
そして禿をからかわれた者の恨みは想像以上に深いのだから。
社会人になって、上司に「お前ら、根性ねーな」と言われても、
「そういうアナタは、毛根性がないですねー」などと口答えしちゃいかんぞ。
人には『其処に触れたら後は命のやり取りしか残らんのだ!』という部分が存在するのであり、禿げ頭という欠点は其処に当たる可能性がかなり高いのだ。
と、人生の先輩として、ガキんちょどもを諭してあげる。
だが、しかし、・・・・・・。
ガキんちょども、ロクに聞いちゃいねえOTZ
弟者とおっぱっぴーといっしょになって、ライダーキィイーク、ダブルライダーキィーークなどと叫びつつ、立木に蹴りをかましてやがる。
止めんか、お前ら。
雀蜂の巣でもあった日には、新聞の3面記事に載ることになるだろうが、と思っていたら、兄者が近づいていく。
ほうじゃ、兄者、びしーとゆうたれい!しごうしちゃれ、しごうしちゃれ、ささらもさらにしたんさい!
「あー、君たち、そーゆうことはお墓参りが終わってからにしようね」
・・・・・・兄上もずいぶんお甘いようで。
立木蹴りが禁じられた精神年齢14歳未満のだんしーどもが、こんどはセミの抜け殻を見つけてはゆかぴょんの服に引っ付けるという迷惑行為を開始しおる。
ええい、止めい、止めんか、そんなものを貰って喜ぶ女子はしょこたんぐらいじゃ、プレゼントは金目のものにせい!
そんなこんなのうちに、一族のお墓に到着。
お花を替え、線香を上げ、読経、合掌。
しかし、考えてみると、ゆかぴょんの世代ぐらいまでは人口増だけど、その下の世代は少子化で都市圏に集まっていくと考えると、こういう田舎のお墓ってどうなっちゃうんだろう?と思うと何とゆーか、一抹の寂寥感が胸をよぎる。
墓参りを終え、流れ解散。
ゆかぴょんはおっぱっぴーの家に戻って荷物を積み込み、近くの駅へ。
ガキんちょどもがお見送りについてくる。
駅のホームにてょうじょ1号、2号がべったり纏わりついてくる。
子供ってやっぱりかわいいな、と思ったのもつかの間、「またハゲ奢ってねー」かいw
お前ら、ハゲと言いたかっただけと違うんか。
いとこ夫婦の視線が心なしか冷やかに感じられる。
電車が入って来たのでこれ幸いとさよなら三角、また来て四角。
光るは親父の禿げ頭!またな、達者でなー。
※20140821加筆修正