短編人形アニメーション 予定



コヨリちゃんは考えていました

どうしたら人は幸せになれるのだろう

プルルプルル

携帯がなります

はいコヨリです
え?今日はちょっと
いや、そうじゃなくて
わかった、行くわ


コヨリちゃんは妻子のいる男にはまっていました


電信柱の影から、コヨリちゃんを覗いている男が一人

コヨリちゃん、どうして僕の思いが届かないんだろう

どうせ、僕のものにならないのなら、いっそ


実写 短編映画 予定


遥は今年の春から中学一年生になる女の子

小学校を卒業して長い春休み
今日は家族で墓参りに来ている


奥の墓から若い男の子が一人で歩いてくる

もさっとしているけど、顔はそこそこ美形
やたらと背が高い

フラフラ歩いてくる

遥とすれ違う

ふらついて他人の墓石に激突する

遥がびっくりして
駆け寄ると
少年は、大丈夫眠いだけだから
と、言って墓石に寄りかかって寝てしまう


変な人だと思った遥はそのまま放っておいて帰った


次の日
中学校の入学式

遥は昨日の少年と出会う

同じクラスの同級生だった


名前は小川淳一郎

多少顔がよかったので最初こそ注目されたが、どんな時でも眠そうで、体育の時間でさえ寝てしまうので、そのうち誰もあいてにしなくなった


淳一郎は考えていた

なんでこんなに眠いんだろう

俺だって普通に生活したい
皆と仲良くなったり、気になっている酒井遥って子としゃべってみたりしたい


でも なにかやろうとすると、睡魔が襲ってきて どうしても耐えられなくなって、倒れるように寝てしまうんだ


この体を治さなければ

ある時小さい事件がおこる
クラスの男の間で流行っていた、 女子のブラジャーを外すゲームだ お調子者の奴はそのまま後ろから女子のオッパイを触ったりする


淳一郎はそれを遥さんにさせることだけは許せなかった


ある日の休み時間 淳一郎がいつものように眠い頭を抱えながら もうろうと辺りを見ると、
遥の後ろにお調子者の男子がそうっと近づいて、例のいたずらをしようとしている

淳一郎は慌てて、勢いよく立ち上がった

しかし、足がふらついて倒れてしまう


地面が目の前に迫って来た
次の瞬間

淳一郎は教室の別の場所にスッと立っていた

しかも夜だった

夜中の教室に立っていた


「あれ? なにこれ?」

遥が教室の隅に立っていた
「お、小川」

「淳一郎君? あれ?ごめんね私ちょっとおかしくなっちゃったみたいで、 さっきまで昼間で、休み時間だと思ってたんだけど」

「いや、実は俺もなんだ。
どうしてかは分からない」

「そ、そっか…
ちょっと怖いね」


月明かりで照らされている教室で二人は見つめあった
お互いがお互いを美しいと思った

「そういえば、こんなにシャンと立ってる淳一郎君初めて見たかも」

「あっ!そういえば全然眠くない」

(こんなの小さい頃以来だ。どうしたんだろう?)



「ところで今何時だろう?」

遥が教室の時計に近づいた
そして、暗くてよく見えない時計を覗き込んだとき、戦慄が走った


時計には文字盤がなかった針もついていなかった


「ね、ねえ、淳一郎君、これ見て」

「な、なんだこれ?上から紙でも貼ってあるのか?」
手を伸ばして時計を取ろうとする淳一郎

「待って! いい。 携帯の時計見るから」

と、言って自分の机の鞄を探すが、見当たらない

「おかしいなぁ 鞄がない

淳一郎君、電気つけて」

「あ、わかった」

電気はついた

だが二人はさらに戦慄した

「ねえ、おかしいよここ。ドアが…」


ドアがあるべきだった場所は白い壁になっていた

つまり、廊下側がすべて壁だった

淳一郎は触って確かめてみた
「壁だな、ちゃんとした…」


「これって、どういうこと?」

「分からない、でも、もといた教室とは似てるけど、違う場所らしい」


「どこなのか分からないけど、閉じ込められたって事?」


「いや、でも いざとなったら窓はあるわけだし。」

と、言って窓に近づく。
その時急にすさまじい睡魔が襲ってきて、倒れ込んでしまう


「どうしたの!?」
近づく遥


「ごめん、眠い」

「うそでしょ 一人にしないでよ」


遥の不安そうな顔がボヤけて、眠りに落ちてしまう



気がつくと、もとの昼間の教室だった

ドアもあるし、クラスメイトもいた

さっき遥にイタズラしようとしてた連中が淳一郎がぶっ倒れたせいで、遥のブラジャーをとりそこねて、あからさまに不服そうだ

遥は なんだかぼーっと突っ立て、明後日の方を見ている

と、思ったら、急に淳一郎の方を見て、スタスタ歩いて、倒れている淳一郎に手を差し伸べた

淳一郎を起こして振り返るまで遥はじーっと淳一郎の目を見ていた

遥はそのまま教室を出ていって、そのまま次の授業になっても教室に帰って来なかった

この学校は、授業をエスケープする奴が多かったから、さして騒ぎにはならなかった


昼休み、淳一郎はいつも、非常階段の一番上の踊り場で寝ていた

今日も行ってみたが、おかしな事に全然眠くなかった


そういえば、あれから、授業中も一切眠くならなかった


どういう事だろう、この体質が治ったんだろうか?

ねっころがって、考えていた淳一郎が寝返りをうつと、目の前にほっそりとした足があった

びっくりして起き上がると細い足の持ち主は遥だった

「淳一郎君、ありがとう、あなたのおかげで、やっと夢から、出れたわ。

って言ってもなんの事か分からないでしょうけど

私実は遥じゃないの

本物の遥は、あなたの夢の中に置き去りにされてるわ

私、あの教室にいたのよ。
時計もドアもないあの教室

わからなかったでしょ。
私夢の中じゃ影みたいな生き物だから


あなかが夢の世界で眠って現実に戻って来た時に、一緒について来たの、そのまま遥の体に乗り移ったってわけ


私?私はね、夢の中に巣くう物

夢を見る動物なら誰でも、夢の中に一匹はいるものなのよ

見ている夢の質が高くて、時間が長ければ長いほど、成長して、力も強くなる。

現実世界に出て来れるほどの力をもった私は、かなり貴重なのよ


それだけ、あなたが質の高い夢を見続けたってことなの

でね、なんで私が夢の中から出て来たかっていうと、強大な敵が迫っているのよ!

私達は二人で、その敵と戦っていくの

遥はあなたの夢の中に閉じ込められているわ

あなたがもう一度夢をみないと遥は解放されない

でも私があなたの夢の中に戻るまで、あなたは眠ることは出来ないの。一生。

わかった?淳一郎君」


淳一郎は途中から遥がおかしくなったのか、何かからかっているのかわからなくて、 とにかく、一番疑問に思ったことを聞いてみた

「なんで俺のみた夢知ってるの?」

遥は急に怒っ顔つきになって、思いっきり足を上げて淳一郎の顔面をかすって淳一郎が寄りかかっていた金網を蹴った

よって、パンツが丸見えになった


「あんたが、信じようが信じまいが、すでに敵からの攻撃は始まってるのよ
遥のパンツ見るみたいに集中しないと、すぐにやられちゃうよ。
あんたか死んだら自動的に私も消滅する
遥の意識もあんたと一緒になくなっちゃうから、一生植物人間ね

わかったら、今だけ私の言う事を聞きなさい!」

遥は淳一郎の腕を掴んで校舎に入った


校内の空間が歪んでいる

生徒が一人歩いている

その体が透き通っている

急に巨大な象が壁から出てきて、目の前を通り過ぎていった

生肉の塊が集団で歩いている

宇宙人が畑を耕している


その後も繰り広げられる不条理世界

「なんだこれ」
「夢が現実世界に出てきてるのよ。しかもこの学校ほぼ全員の」
「じゃあ、この夢を出したやつが敵ってことか」
「そういうこと。 しかも、こんなこと出来る奴は一人しかいないわ」

遥は淳一郎の手をしっかり握り直した

「絶対この手を離さないで。離したら、あなたの夢も現実に、溢れ出てしまう。そうしたら、あなたの夢の中の遥がどうなってしまうのか、誰もわからない。」

手を引いて歩き始める遥

「どこに向かってんだよ」「私には敵の場所が分かるの。元々一つの存在だったから。」
「敵っていったい誰なんだ」
「夢の中に巣くう物の中に、夢を現実世界に溢れさせて世界を混沌に落とし入れようとするやつらが現れ始めたの。
夢って深いところで全ての生き物の夢とつながっているのよ。ほとんどの物たちは自我がないからいいんだけど、自我を持つほど成長した連中は二派に別れて抗争してるの。
今学校に来てる奴は混沌派の代表で、私は反対派の代表ってとこね」
「その代表がなんでお前なんだよ」
「さっきも言ったけど、長く夢をみた方が巣くう物は成長するの。だから他に自我をもってる物を飼ってる人間て、ほとんど90才を越えた老人ばっかりなんだよね。反対派で若い主人を持ってるのって私だけなんだよね」

「じゃあ、敵の方はどうなんだよ」
「敵は35才。小学校から引きこもりで二十年以上家から出ずにほとんど寝て過ごした強者よ!」
そう言って遥は体育館のドアを開けた


そこには、色々な夢が混じりあった世界の中で、腫れぼったいけど、かわいい顔の女子中学生と、その子のオッパイを後ろから揉んでいる、中年のむさいおっさんが立っていた

「あ、あいつ」
「何?淳一郎、知ってるやつなの?」
「あの女、うちの三年生で、カルトな地下アイドルやってるって、有名な人だ」

「おおおおおまえら! 小百合ちゃんには指一本触れさせないぞ!」
35才が叫んだ


「なるほどね。 あの子を乗っ取って、それを餌に家から連れ出したってことが」
「で、どうやって戦うんだ?」

私の力で溢れでた夢の映像を一つだけ実体化出来るわ。それを使ってあの二人を引き離すの」
「引き離すと、どうなるんだ?」
「だから、誰にもわからないんだってば。でも、あのオヤジも、巣くう物も、夢に閉じ込められた子も、無事二番済まないわね」
「こっちも、手を離したら同じってことか…」
「そういうこと」

「あの~、話しは終わったんでしょうか? そろそろ、戦おうと思ってるんですが~」

「あんっ。そんなに揉んだらダメだってばー。今真剣なお話ししてるんだからー。それじゃあ行きますよー」

そう言うと、透明の子犬を抱き上げた
「あはー。この子可愛い!この子実体化する事にするね」
小百合の腕のなかで子犬が実体化する


「なんか俺やる気なくなってきた」

「調子狂うわねー。まあいいわ。 こっちは何を実体化する?」

「なんかあれなら、何でも勝てそうだな…
じゃあそこの象で」
遥、象に手をあてて実体化する

「で、どうやってこいつを操るんだ?」

「私、象使いじゃないんだから、そんなの知らないわよ」
「な!お前さっきそんなんできるような事言ってたじゃねーか!」
「別に操れるとは言ってないわよ!」
「じゃあどうすんだこれ!」

象が口を開いた
「ごちゃごちゃうるさいね。なんだってんだい」
「象が喋った!」
「夢の象なんだから喋りもするさ。」


その時、子犬が近づいてきて、象に噛みついた

「うがー!」
倒れ込む象

「ええー!そんなのでやられるなよ。」
「ううー。毒が回ったみたいだわい。毒犬だったらしい」
「ホントになんでもありだな」
「キャン!」
遥が毒犬を蹴りあげた

「毒だろうがしょせん犬でしょ。噛まれなきゃどうってことないわよ!
そこの象!死ぬ前に、あいつらひっぺがすの手伝ってよ」

その時、小百合が回りの夢の生き物たちを、次々と実体化させて、遅いかからせてきた

「うわぁ」
巨大なカバが大量の水をはきだして、体育館のなかは腰まで水びたしになった
「一匹しか実体化出来ないんじゃないのかよ!」

「力の差なんじゃないですか~?」
小百合がおっとりした声でいった


遥は得体の知れない鳥につつかれている
「痛い痛い。あんた何とかしなさい」
「何とかって言われても…」
その時象の鼻が二人を持ち上げた。
胴体は水の中で、鼻だけが何十メートルも伸びている

「おお、でかした象!」

そのまま小百合達のところまで伸びていく。
しかし実体化した夢たちが行く手を阻む。
ぶっとい針を持った蜂が象の鼻を刺す
たまらず、二人をほうり投げてしまう。
小百合達の上に落ちて四人はこんがらがって朝礼台から落ちる

お互が相手を離さないように必死になって、起き上がる。

「お、オッパイが小さくなった!」
引きこもりのおっさんが叫んだ

「どこ触ってんのよボケ!」

もみくちゃになった時にパートナーが入れ替わっていた

「ど、どーなるんだ?これ…」

「あああああ゛」
小百合が頭を抱えて苦しみだしたかと思うと黒い固まりになった。それは巨大化して、淳一郎を食おうとしてきた。
横を見ると、遥も黒い固まりになっていた。
凄いスピードでこっちに這ってきて、一緒に食われてしまう



扉のない教室
淳一郎は自分の席につっぷして寝ていた。
目を覚ますと、真っ暗な教室。
「はっ! 遥!おい!どこだ!」
「ここだよ」

手元を見ると、黒くて小さい固まりが机の上に乗っていた
「おまえ、巣くう物の方か?」
「なにそれ?私遥だよ。
ひどいよ淳一郎君。こんな変なところに私だけ残して、寝ちゃうんだもん。凄く怖かったんだから」
「ほ ホントに遥なのか?どうして、こんな姿に…」「こんな姿って?
変なのは淳一郎君だよ。そんな黒い固まりになって」よく自分の手を見ると、一切光を反射していない。しかも、手の形がだんだん崩れてきた


その時隣の教室で窓ガラスの割れる音がした
さらに遥の声が
「淳一郎!そこはあんたの夢じゃないわ!はやくこっちに来て!」

その声をきいて、小さい黒い固まりが手を這って登ってくる
「扉もないのにどうやって隣の教室に行くの? 私と一緒にずっとここで夢を見てましょうよ」

「うわー! 離れろ!」
淳一郎は小さい固まりを振り落とした

そして実際には扉があるはずの壁に歩いていく

「その壁は崩れないよ、それはお前が作った壁だよ。他人と接するのが怖くて、自分に自分で暗示をかけて、寝ちまう病気だってことにして、夢の中だけで生きてきたお前が作った壁なんだ。どこにも行けやしないよ」


どうしていいかわからなくなった
その時また逆の教室から声がした。
「淳一郎君起きてよ。こんなところに私だけ残さないでよ!」



「フフ。そうか、ここは全部俺の夢だな。そんで、お前もさっきの奴も、元々俺の中にいた巣くう物だ。」「どうかしら、ホントは全部偽物かもよ。それに、どちらにしても、扉がないんじゃどうしようもないしね」
「大丈夫
(大声で)おーい!遥!今すぐ窓から外に飛び出してくれ!ここは一階だから大丈夫だ!俺を信じて!」

淳一郎、窓に走りよる

巣くう物がつぶやく
「行っちゃうの?」

「ああ、お前といるの、楽しかったぜ」

「また力がたまったら会いに行くわ」
「おう」


淳一郎窓から飛び出しだす
隣の教室から落ちてきた遥と手を繋ぐ

暗い底に落ちて行く二人



ドスン!
畳の小さい部屋、ゴミだらけ、凄い異臭。
淳一郎と遥が横を向くと、例の引きこもりのおっさんが座って、黒い固まりを抱いていた。

「キャア!」
淳一郎の後ろに隠れる遥。
「おおおお前ら、小百合ちゃんをどこにやった!
ここここいつを家まで持って帰るのは、大変だったんだぞ」

「そうか、ここお前ん家か
安心しろ。その黒いのが小百合だ。添い寝し続ければまた会えるよ」


そう言い残して二人は外にでた。

「まだ2時だし、学校戻ろうか」
「それはいいけど、いつまで手つないでるの?」
「あ、ごめん」

「さっきの教室とか、今の家とか、なんだったの?」
「…まあ、込み入ってるから、今度説明するよ」
「ふーん。ところで全然眠くなさそうだね」
「うん、もう夢はこりごりだ」



学校に近づくと、何やら騒がしい。
人々が走って学校に向かっている

「何やら、象とカバと、変な生き物が暴れてるんだってさ。見に行かきゃ」
日頃暇そうな主婦のおばあちゃん達が走っている


「今日は、学校サボろう」「え、…いいよ、じゃあどこに行く?」
「なんか、もっと現実的なところに行こう」

二人はまた手を繋いで歩き出した



end

「ははははははは」
モモノちゃんは、漫画が大好きです。


今日は好きな漫画家さんの家にサインをもらいに行くことにしました。


「ぼろい長屋だねー。 とーんとーん、ノックノック」

漫画家さんは、留守みたいでした。

「じゃあ、隣の人でいいや。 とーんとーん、ノックノック」

でてきません

「隣の人もいないのかな」


戸を開けてみたら、海が広がっていました。

「わーい うみだー」

海には色んな妖怪がいます。

「海鬼さんこんにちはー、 たこ坊主さんこんにちはー、 濡れ女さんこんにちはー」

「今日はどうしたのもものちゃん?」

「サインをもらいにきたの」

「じゃー、はい」

みんなのサインをもらいました。

「ありがとー」


家に帰ってきたモモノちゃん。みんなのサインをかざります。

「じゃー、ごはんごはん」