東京出張
先日、学内のプロジェクトの一環で、青山学院大学に出張してきました。教養教育にかんする資料を集めるのが目的です。ちょうどこの春から新学部「総合文化政策学部」が開設するのでちょうどよい、という理由です。
実際に訪ねてみると、青山学院はほんとうに都心のど真ん中にあって、これが最初の驚きでした。ちょうど昼ご飯のときだったので、学食に行くことjに。最初は簡素な生協食堂を想像していたのですが、そうではなくて大学の会館に付属のレストランへ。店構えも店内も高級レストランみたいなので気後れしたのですが、値段はふつうの喫茶店程度。メニューはフレンチっぽい料理が多いみたいでしたが、「ポークソテーのキノコクリームソースがけ」のランチセット(スープ、コーヒー、サラダ付き)で950円。しかもおいしい!
学内で資料をもらおうとうろついていると、新学部設立の中心人物である先生と偶然に会い、そのまま詳細にわたって新学部設置の背景と教育方針などについてお伺いすることができました。詳細については語れないことが多いのですが、おもしろかったのは、現在建設中の会館を「21世紀の西部講堂にする」と話していたことでした。西部講堂っていうのは、京大にある無管理状態の行動で、学生運動の時代から現在まで、学生が勝手に使っていて、ライブや講演会などいろんな企画がしょっちゅう催され、学生たちの文化活動の象徴になっている講堂のことです。もちろん24時間出入り自由。
青山学院も多くの私学と同様、学生紛争の後で管理体制を強化し、さらに郊外キャンパスを設置したために、「学生文化が完全に壊滅」したそうです。その結果、いろいろな点で問題が起こるようになり、学生文化の再構築の必要性が痛感されたそうです。そして現在建設中の会館は、できるだけ管理をしないで、学生が昼も夜も自由に出入りできるようにして、カフェで溜まることができるようにしたいそうです。
ただでさえ都心のど真ん中にキャンパスがあって、周囲に喫茶店から飲み屋まで、学生たちが集まるのに便利な環境にあるのに、それでも学生がたまれる場所を自前で作ろうというのは、とても余裕があるなあと感心しました。「自由な気風の学生文化がなければ大学の授業をいくらやったところで効果がない」というのは、まったくそのとおりだと思います。学内でビラ一枚張るにも当局の許可が必要などこかの大学とは、どえらい違いでした。
そのほかにもインターンシップや語学教育のことから、周辺の文化資本との関係やそれへの対抗戦略のことまで、多くのことをお話ししましたが、 いや、ほんとすばらしい構想でした。詳しいことを書けないのが残念です。
ぜひとも大きな成功を収めて、地方の大学のあり方まで変える原動力になってほしいと本気で思ってます。私も集中講義でも何でも、できることがあれば手伝いに行きますよ!