ネグリ来日中止 | ロゼッタへの道

ネグリ来日中止

 『構成的権力 』や『帝国 』をはじめとする著作で世界的に知られる思想家アントニオ・ネグリ 氏が、来日直前に外務省と法務省からの「圧力」で来日することができなくなりました。20日から来日して各地で講演し、25日には京都で講演するはずだったのですが。



 朝日新聞に第一報 がありますが、記者はネグリについてあまり詳しく知らないみたいです。詳しい情報はこちら にあります。


 しかし、イタリア政府によって「アルド・モロ殺害の中心人物」というぬれぎぬを着せられて投獄され、後に事件と無関係のえん罪だったことが判明した人に対して、来日するためには「政治犯だったという証拠」が必要だというのは、あまりに無茶苦茶。関係者の話によれば、明らかに嫌がらせみたいです。関係者の方々の落胆ぶりが目に浮かびます。


 たとえば痴漢の疑いで捕まった人が、あとで無実だとわかった後に、何かの手続きで「一度犯罪者として捕まった以上、犯罪者であったという証拠を出せ」といわれても、そんなもの出しようがないのと同じですね。


 外務省にせよ法務省にせよ、この国っていったいどうなってるんだろう?ネグリはすでに世界中を自由に旅をして講演している身だというのに、しかも思想家としてこれ以上はないほど有名な人なのにね。日本の文化レベルの低さを世界中に宣伝して、非難を巻き起こそうっていうつもりなのかな?


 この国の役人のあまりの無知とアホさ加減に涙がでそう。まあ今にはじまった話じゃないし、外務省や法務省にかぎった話でもないんだけど。


 もう寝よう。