風邪
今日は、情況ネットワーク・関西のシンポジウムに行ってきました。
そのシンポで私の翻訳の恩師であり大学の同僚でもある杉村先生の出版記念講演があったので、悪化した気管支炎をおしてでかけました。げほげほ。
講演者も聴衆も、ちょうど立命館大学で社会思想史学会と日程が重なっていたこともあり、両方を行ったり来たりみたいでした。学会のシーズンですからね。
「自由の新たな空間」というのは、政治犯にでっちあげられた思想家アントニオ・ネグリが、亡命先のパリで地下生活中、イタリア警察の目を盗んで友人のガタリといっしょに書いた本です。今回の日本語訳への序文は、もっとも不自由な時期にこういうタイトルの本を書いた経過が書いてあって、とても泣かせます。
内容も、新自由主義の流れにたいして左派が敗北し、政治思想的に行き詰まっている情況のなかで、人々を自由にする政治とはどのようなものかを考えるもので、現在の読者にとってなおリアルな問題を投げかけるよい本となっています。つづくベストセラー「帝国」への流れがよくわかる内容になっています。
会場ではここ数年お会いしていなかった懐かしい人たちと会うことができて、とてもよかったです。
あと以前から話を聞いてみたかった表先生は、一昨年定年退職したうちの学科の先生と何から何までほんとうにそっくりで、とても驚きました。
ほんとうはゆっくりと懇親会でお話したかったのですが、かなり体調が悪かったので、早めに帰らせてもらいました。残念。