終わらない青
またまたご無沙汰でした。すみません。
先週の土曜日は、「終わらない青」一夜限りのアンコール上映会に行ってきました。
この映画は、監督:緒方貴臣さん、出演:水井真希さん、小野孝弘さん、三村純子さんほか
緒方監督初作品が、昨年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアターコンペティション部門に、応募400本の中から見事ノミネートされ、さらに沖縄映像祭で「準グランプリ」を受賞。
しかし、その内容から、掛けてくれる映画館、CS放送が無かったそうですが、今年の初めごろには渋谷のUPLINKさんで公開を予定しているとお聞きしていました。
今年に入って、3月4日に試写会があり、監督に無理を言って観賞することができました。その時はかなり衝撃を受け、私だけではなく他の観客の方も一様にうつむき加減に劇場を後にした思い出があります。
その後、また「いつ公開されるの?」といったやきもきした時間が続き、6月4日念願の初日をむかえ、3週間の上映。その時は、「この映画はたぶんもう上映されないし、DVD化もありません」とアナウンスされていました。
しかし、ネット等で話題になり、10月には大阪公開、11月にはDVD発売ととんとん拍子に大きくなり、今では全国のTUTAYAなどのレンタル店においてあるほどになりました。私の近所のTUTAYAには、「戦闘少女、血の鉄火面伝説」はありませんが、「終わらない青」は3本ありました。これは、物凄いことだと思いますし、ずっと応援してきたファンの一人として、とても嬉しいことです。
で、上映後トークショーの様子
映画は、以前観た時よりも、映像も音も洗練されより見やすく、聴きやすくなっていたように感じました。会場の様子も、以前のような重々しい暗さがなくなり、観客の皆様も明るい表情だったように思います。
自傷、家庭内暴力、父親による娘への性的虐待が取り上げられたこの映画、リストカットについて監督は、「自分自身偏見を持っていた、この映画を通してリストカットに対する偏見を少しでも無くしたい」と良くおっしゃるのですけど、リスカに至る背景は人それぞれで、偏見を持つなって言われても無理だし、傷跡を見るとつい引いてしまう私ですが、この映画でのリスカのシーンはとてもリアルで、「ああ、そういうこと」って思わせる説得力のある演技に、つい理解したような気分になったような気がします。
じゃあ、身近な人がリストカッター立った時の対処方は?
ほうっておく。その人が将来嫁にしたいくらい大事に思っている人ならば、真剣にやめさせれば、大抵はなんとかなる。
過去のリスカ傷、人の目が気になる。
自己責任だからしょうがない。最近はIPS細胞だとかで、大金を積めば消すことも可能。
などなど、水井さんらしいお客さんとのトークショーは、時折爆笑シーンも。
でも、自分的に一番気になったのは家庭のこと。親や姉妹の話。自分も全然家に帰っていないのでせつなくなります。
そういう視点で見ると、毎朝夜、家族3人そろって食事をし、高校生になって、父親と娘が一緒にお風呂に入る水月家は、とても幸せな家庭だと思えてしまい、観るごとにそれが強まっています。
これは、偏見でしょうか?