テレビ番組としての企画性とアイドルグループの本筋の間で ~ラストアイドル活動終了に思う~ | イコラブとてっぺんまで(イコラブ応援ブログ)

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アイドルグループ「=LOVE」(イコラブ)への思いを気ままに書いています。「イコラブをてっぺんまで」ではなく、一緒に頂点を目指したいと思い、このタイトルにしました。イコラブを愛する方はもちろん、これからイコラブを知りたいという方にも読んで頂けると嬉しいです。

こんにちは。

 

ずっと告知して参りましたアンケートですが、本日(6月3日)18:00で回答を締めさせて頂きます。18時を過ぎたら無慈悲に(笑)投票不可に切り替えますので、未済の方は以下リンクよりご協力をお願い致します。関係ないですが、「以下リンク」って「いかりんぐ」に聞こえますね、知らんけど。

 

【ご回答はこちらから】

 

①イコラブ応援開始時期

 

②「イコノイジョイ2022」参加意向

 

③「コール復活」について

 

さて、そんな冗談はさておき、今日はちょっとシリアスと言いますが、語りモードの記事を書きたいと思います。先月末をもって「ラストアイドル」が約5年間の活動に終止符を打ちました。「活動終了」との表現になっていますが、実質的な「解散」ですね。最近は他グループでもコロナを理由とした活動終了が相次いでいますが、イコラブと同じ時期に生まれ、一時はライバル視された事もあった「ラストアイドル」の活動終了には、私も色々思うところがあります。

 

そうしたところ昨日、下記のネットニュースを見つけました。

 

 

記事を読んで、私は以下の記載にハッとさせられました。

 

ラストアイドルはこんなふうに、テレビ番組としての企画性とアイドルグループの本筋の間で揺れ続けたグループだった。

 

私も「プロデューサーバトル」などで指原Pが拘わっていた時代には、少しは番組も見ましたが、途中からは全く追わなくなったので、その後に辿った経緯の詳しいところまでは知りません。それでも諸々迷走している事は分かりました。「もっと上手くやればいいのに」と感じた事もありましたが、上記を読んで避けがたい宿命だったのかとも思えました。

 

 

今回の趣旨は同グループの足りなかった部分を嘲笑うものでもなければ、それを以てイコラブを上げるものではございません。そもそも批判するのであれば、詳細まで把握していないとその資格はありませんから、途中の経緯を良く知らない私が書くべき事では無いのです。

 

それでもイコラブが欲しかった、否、今でも欲しがっている「テレビ番組」に翻弄されたと言うのは何とも複雑であり、改めて考えてみたくなる状況です。今回記事は、その事を掘り下げつつ、現代におけるアイドルグループとメディアの関係についても考察してみたいと思います。

 

同グループは初期の「バトル」が終わった後には、「集団行動」「殺陣」などアイドルとは関係無さそうな事を番組内企画で行ったり、過酷と言えるメンバー間競争なども繰り広げました。その事に関してのメンバーの思いが、記事中で書かれています。

 

「テレビから生まれたアイドルの宿命だと考えて、ずっとやってきました」

 

これには「なるほど」と膝を打つ思いでした。外部から「何で奇抜な事ばかりしているんだよ」「争わせてばかりで可哀想だろ」などと批判するのは簡単です。確かに私も「もっと普通にアイドル活動に専念させてやればいいのに」と思っていた節もありました。しかし本人たちが上記のように割り切っていたとすれば別です。「これが私たちの宿命」と考えていたのであれば、外野から四の五の言うべきではありません。

 

 

テレビって、良くも悪くも(最近は「悪くも」の方が多いと言えますが)、視聴者に刺激を与えるような放送をしがちです。「コロナ煽り報道」がその最たるものですね。乱暴に言えば、アイドルグループの行く末や長期ビジョンなんてどうでもいい。それより視聴者が今、食い付くような、面白くて刺激的な映像を求めてしまうのです。そんな中で、地味にパフォーマンス向上に頑張っていますでは「絵」が保たないのでしょう。そこでいきおい「集団行動」や「殺陣」などに走ってしまうのではと思えました。

 

例えば腕自慢で、自身の作る美味しい料理を広めたいと言う料理人がいるとします。そこで「テレビ番組で毎週採り上げますよ」と言われれば願ったり叶ったりと言うところでしょう。これで自分の実力と料理の素晴らしさが伝えられると。ところが番組用に作らされるのは、見た目が派手で一風変わった料理ばかり。仮にラーメンだとして、スープに拘った一品をしばらく追求したいと言っても、そんなのは画面越しに伝わるものではないから、どうしてもラーメンに拘るならば、変わったトッピングや珍しい麺でお願いしますよと言われそうです。その方が「テレビ映え」しますからね。それが、前記の言葉を借りれば「テレビから生まれた料理人の宿命」なのです。

 

 

しかしその一方で、テレビの力も無視出来ません。ここまでの書き方ですと、そんな事と無縁で居られたイコラブは良かったとなりそうですが、それだけで済まされるものでも無いと私は思います。今の状況を保持するだけであれば、テレビの力を求める必要も無いでしょう。何といってもSNSや口コミでここまで来たグループなのですから。

 

しかし更にグループのプレゼンスや知名度を高め、「笑顔のレシピ」で歌われるステージに立とうとすると、どこかでメディアを通じたPRが必要になってくるのです。干されがちな状況に「今の時代テレビなんて影響力無いよ」とうそぶく事もありますが、やはりそうは言ってもです。私自身がほとんどテレビを見ないので、「歌番組なんか出てもファンしか観ないから意味無いでしょ」と思っていたところ、昨年の「Mステ」出演の反響を見るに、テレビの威力未だ有りと認めざるを得ませんでした。この辺りが口コミの限界かも知れません。ここからロケットのメインエンジンに点火して急上昇させるには、テレビの力も欠かせないと言えるのです。

 

「ラストアイドル」が宿命と割り切ったテレビとの関係。そこを求めているのがイコラブの「現在地」です。両者のスタートは全くの逆でした。「テレビ番組としての企画性」からスタートし、「アイドルグループの本筋」を欲してきたラストアイドル。「アイドルグループの本筋」を大切に歩んできたものの、これ以上のブレイクに繋がる「テレビ番組」には恵まれないイコラブ。両極の間で試行錯誤する姿は同じでしたが、その「悩み」は全くの別モノだったのです。

 

 

そして今、ラストアイドルは歩みを止め、悩みの日々にピリオドを打ちました。自分たちを世に出し、良くも悪くも名前を売ってくれた番組の終焉と共にこうなる事が宿命だったと言わんばかりに・・・。それでも最後のコンサートに9,000人ものファンが来て(報道発表)別れを惜しんでくれた事実は、迷いながらも歩んだ日々が多くの人々の心に届いていた事を証明しています。

 

一方イコラブ。最新シングルが過去最高のセールスを記録する等、一見歩みは順調です。しかし残された時間は無限ではありません。今の体制、今のメンバーで「あのステージに」と思うのであれば、どこかでテレビの力を借りざるを得ません。それが意に沿った形ですんなりと決まれば何の問題もありませんが、例えば首をかしげるような番組企画で、これまで大切にしてきた「イコラブ的」な何かを犠牲する内容であっても賭けるべきか。或いはこれまでパフォーマンス向上やライブの充実に投下してきた時間や経営資源を、メディア露出のために優先配分していくのか。決断の時が来るかも知れません。

 

その先が「夢の実現」に繋がっていれば良いのですが、「そこに手を出さざるを得なかったのが、テレビに無縁だったアイドルの宿命だった」という結末に陥らないとも限りません。メディア露出を優先した結果、グループの一番大切な部分が失われる懸念もあるのです。しかし、何もしない訳にもいかない・・・。

 

テレビが娯楽の王様と言われ、流行の創出に大きな威力を発揮した昭和の時代。ネットが生まれ、人々が能動的に情報を取る事を知った平成の時代。後年、令和を振り返った時、ネットやSNSがテレビを完全に逆転した時代と言われるのでしょう。

 

しかし、それはもう少し後の未来予想図。今、変わっている只中なのです。そんな時代の過渡期に翻弄されているのが、ラストアイドルであり、イコラブなのかも知れません。(終)