最終日は豆まきの余韻を楽しむかどうか迷ったのですが、午後から京都で済ませたい用もありましたし、タイミングが合うことも珍しいから…と、思い切って東鳴川の観音さまに会いに行くことにしました。


前日のうちにバス停や時刻表を下調べ。

でも、あまりにマイナーなせいか、観光案内所の方はこっちが資料や情報を提供してようやく探してきてくれるという状況(笑)。

それ以外の情報が欲しかったんだけど、めぼしいものはいただけませんでした(^_^;)


というわけで、これを逃したら行きようがない!っていう貴重なバスに乗って、東鳴川へ向けて出発!

地元の方はご存知でしょうけど、ここで東鳴川地区の位置関係を確認。


地図上だとここです。



般若寺あたりまでは不安もなかったんですけどね(笑)。
柳生方面へ曲がったあとは、もうどんどん山に入って行ってしまって…。

奈良駅から30分も乗らないくらいなのに、いったい自分が何処にいるのかわからなくなりそうなくらい人里離れた山の中(^_^;)


バス停から目的地までの間に、目印として教えてもらったのが防火漕。



あぁ、これね。



ここをあがって、




ん?

右→




右?


あぁ、ぐるっと周るのね。


そこには小っちゃいお堂があって別棟の寄合所が併設。

お寺の名前は應現寺。




靴を脱いでもぞもぞしてたら、突然障子があいておっちゃんがひょっこり♪

「どうぞどうぞ。」と、何の躊躇もなく堂内へ入れてくれました。


堂内はストーブがガンガン焚いてあってめちゃくちゃ暖かい。
おっちゃんたちはそのうえでしっかり靴下ホッカイロも装備(笑)。


毎月第一日曜日にこうして持ち回りで御当番をしながらご開帳してるそうです。

偶然でしたが、この日の御当番のおっちゃんの息子さんが同い年でご近所住まい(千葉県民)ということもわかり、本当に話が弾んで楽しい時間を過ごせました。

お茶も出してくれるし、帰りには菓子箱のお菓子をたんまり持たせてくれたし(笑)。



さてさて、この東鳴川の観音様ですが、興福寺さんとのご縁があるのでは?と伝わる仏様。
南円堂消失以前の本尊を模したものとされています。

さっぱりした造りですが、サイズの割には重厚感を感じますね。

珍しいのは鹿皮を肩からかけてるところかな。
瓔珞とか布の軽さとは違うから、これが重厚感につながるのかも。


因みに、ご本尊は阿弥陀様。
こちらは年代がだいぶさがって江戸時代なので若々しいです(笑)。


お堂のお隣には春日さんを祀った小さな神社があります。


ちょうど節分でしたから、なんともリアルな柊鰯!!!



うちの方はメザシとかを丸ごとなんですけどね。
地域性が出ますね~。



たわいもない世間話をしながら一時間弱。
帰りのバスがそろそろなので…と失礼しようとしたら、「バスがなかったらヒッチハイクがいいよ。誰でもすぐに乗せてくれるから。」とアドバイスいただきました(笑)。

でも、これ、本当だったよ(笑)。

そのバス停はとっても綺麗に管理されてます。


これもこぼれ話ですが、ある拝観者に苦言を頂戴したそうで、それ以来毎月きちんとお掃除をしてるんですって(笑)。


地元で大切にされた観音さま。
こうして月に一度とはいえ、いろんなご苦労があるのがよくわかります。
出来れば長くこのまま拝観できるように、維持管理ができるとよいのですが…。


そうそう、さっきのヒッチハイクの話。
帰り道にバス停の手前ででっかいトラックがす~っと路肩に寄せてきて、窓からひょこっと顔を出したお兄さんに「乗るかい?」と声をかけらました(笑)。

頼んでもいないのに、本当に乗せてくれる人がいたよ!
すごいよ、奈良。


ま、バスが数分で来る時間だったのでお断りしましたけどね(・_・;)


東鳴川から散策を兼ねて浄瑠璃寺方面へ行く方も多いそうです。
道端に石仏もたくさんありますしね。


ご興味のある方は是非一度訪れてみてくださいね~。