ここのところ仕事で帰る時間が遅い日が続いていたのですが、家に帰るとペルチカが私を待ち構えていて、いつもにも増してまとわりついて甘えてくるのです。
お風呂に行くにもトイレに行くにもついてきて出待ち。
私の行くとこ行くとこ後ろについてくるので、振り向いたらペルチカがすぐ後ろにいてシッポを踏んでしまうことも。
そしてクルンとひっくり返ってヘソ天…ブラッシングをしてとせがみます。
朝も目覚めたら至近距離にいて、アラームが鳴っても私がなかなか起きないと頭突きをしてきます。
仕事に行く時も「行っちゃうの?」と寂しそうな目で見送ります。
もう可愛くて可愛くて仕方ありません。
そして久しぶりの休み。
「今日はペルとずっと一緒にいるからねー」と言ってゴロゴロしていると、私の横に来て一緒にゴロゴロ。
のどもグルグル鳴らして…もう可愛すぎるっ!
しあわせホルモン分泌しまくりです。
猫ってしあわせを与えてくれる生き物です。
ペルチカは保護猫です。
繁殖猫…ペットショップで売られる子猫ちゃんを生まされ続けてきた母猫です。
ペルチカを譲渡してくださった保護犬保護猫カフェにはそういった様々な事情で保護されたワンちゃんネコちゃんたちが「ずっとのお家」を待っています。
その子たちはペットショップで売られている、いわゆる商品としてのペットではないので、健康体ではありません。
そして子猫子犬でもありません。
それでもワンちゃんは人懐っこいし愛嬌があるから、里親を希望される方が早く見つかるような…。
それに比べてネコちゃんはデリケートで人見知りするし、なかなか触れ合う機会も少なく、カフェにいる期間が長くなる傾向があるのかな、と。
ペルチカも私たちが里親になる自信が持てずに悩んでいる間、9ヶ月間もカフェにいました。
その間に相棒のネコちゃんが何匹か卒業していきました。
ペルチカの里親がなかなか見つからなかった理由は、既往症だったのかもしれません。
心臓に病気があり、毎日薬を飲んでいたのです。
私たちが里親になることを悩む理由は、ペルチカの病気のことではなく、私たち自身の心の問題でした。
まだ9歳だったメアリーを突然死で失って、辛すぎてネコちゃんを迎える自信がなかったのです。
でもペルチカに会いにカフェに行きペルチカに触れると、自信とかそんなものより「家族になりたい!」という気持ちが強く湧いてきました。
オーナーさんはペルチカの病気のことを心配されていましたが、それは私たちにとっては里親になりたい気持ちが揺らぐ要素ではなかったし、それにもしペルチカがこの先病気のせいで長く生きられないとしたら、すぐにでも安心できる自分の家を作ってあげたい、今まで過酷な猫生だった分しあわせな最期を迎えてほしいと思いました。
心臓の病気も一緒に暮らしてしばらくしてから完治し、薬も要らなくなりました。
今では健康優良猫です。
先代のメアリーも保護猫で、カフェにいた時からの原因不明の血便が続いていたのですが、家に来てしばらくすると普通便になりました。
人間によるまるで虐待のような、そんなストレス下で育つと、このように身体に様々な症状が現れてくるのだと思いました。
先天的な病気ではなく、後天的、人為的な病気だと。
そしてそれは、時間はかかるけれど人間の愛情で治せる病気なのかもしれない。
メアリーとペルチカと過ごしてそう思うようになりました。
まだまだ知られていない保護猫保護犬たちのこと。
私もメアリーに出会うまで知らなかった繁殖猫繁殖犬たちのこと。
私はペットショップで売られているネコちゃんワンちゃんを飼うことを否定するつもりはありません。
ただ、その子たちを生んだ(生まされた)親猫親犬たちが、一度も人間に飼われることなく何処かにいること、その親猫親犬を家族として迎え入れる選択肢もあることをペットを飼う時に知っていてほしいと思います。
成猫成犬で健康体ではないけれど、人間の愛情で健康体になれるかもしれないということも。
家族になったら何もかも受け入れられます。
そして与えた以上のものを毎日たくさんプレゼントしてくれます。
ペルチカがいてくれるだけで私たち家族は今すごくしあわせです。