感激はしたけれど | 今日もお酒が

感激はしたけれど

 翌朝、少々飲みすぎた影響からか、朦朧として目覚めた私は考える。

 あの泡立ちはすごかった。でも、本当に美味かったのだろうか。ビールを注ぐことに快感をおぼえるあまりに、いくどもいくども、確かめてしまったのではないか。それが、結果として、3リットルものビールを消費させただけなんじゃないか。

 今宵は、別のグラスと並べて、飲み比べるしかないな。

 そして、私は、お気に入りのちっちゃなコップと、湯飲みをならべて、交互にビールを飲み比べることにした。

 まず、小さなグラス。仕事を終えた開放感、疲れた体にシミワタルビール。美味いじゃないか、これだって。

 そして、問題の湯飲み。やはり、泡立ちは感動ものだ。ぐびっ、ん、やはり、何かが違う。なんというか、すーっと入ってくる。風味もちがうような。
なにより、まあるい、そんな感じがする。

 よくいわれるのが、ビールは最初の一口、あとは惰性。

 ところが、湯飲みのビールは、飲んでも飲んでも、飲みあきさせてくれないのだ。

 ひょっとして、これは、うれしい反面、困った事態なのではないか。