2013年12月29日~30日八ヶ岳一泊山行レポ
まあ、なんとか生還できました。
なので、今回は反省点から記します。
頬の一部が軽い凍傷?になったり、下山時の不注意で口から鼻にかけてケガをしたり、まあ色々ありました。装備面の不備が一番の問題でした。極寒での防寒・防風対策しっかりしておくべきでした。ちょっと寒さに対しての過信があったようで猛省します。
ではレポに入ります。
今回久々に厳冬の南八ヶ岳です。一泊して硫黄岳から阿弥陀岳まで縦走する予定です。美濃戸口から入山して一日目に硫黄岳を越えて夏沢峠のやまびこ荘まで。二日目に硫黄岳に登り返してそのまま阿弥陀岳まで縦走してそのまま御小屋尾根を下るというルートになります。
さてどうなりますやら・・・
まず初日の12月29日、この日の行程は比較的楽なので登りだしを8時頃と設定、それに合わせて家を5時に出発します。
白樺湖に行く道が完全に凍結していたのと、美濃戸手前で冬期通行止めの道路でちょっとロスしたほかは大したトラブルもなく7時40分美濃戸口に到着しました。
さて駐車場に・・・
と、置く場所がない・・・・
ウロウロするうち1台だけちょっとした空きがあったのでそこに止められました。
良かった!
こんに感じです。といってもこの写真は帰りに撮ったものなんです。
そして準備を整え、いざ出発!
八ヶ岳山荘を通過してそのまま林道を進みます。
普通に車が通っている道を歩くのは内心面白くないですがまあいいでしょう。
他の登山者も歩いているので・・・
ウォーミングアップを兼ねた歩行50分ほどで赤岳山荘、そして美濃戸山荘に着きました。
美濃戸山荘にはたくさんの登山者で賑わっています。暖かそうなストーブが休憩を誘っているのですがひとりで休憩してもつまらないので通過します(^_^;)
なおもしばらくは車も走れる林道を歩きますがそれも廃屋の建物付近まで。その後は北沢沿いの道を行きます。
なんか、周囲の木々の雰囲気が変わってきたぞー・・・
と思っていたら
おおー霧氷だー!
気温が低いので水蒸気がそのまま凍ってしまうんでしょうね。
歩くだけで幸せな気分に・・・
そして、これが厳冬の八ヶ岳の景色です。
すべてが凍てついていますねえ~
逆光でうまく撮れたたったの一枚です(^_^;)
写真を撮るのに夢中になって気がついたら赤岳鉱泉に着いてしまった・・・
そんな感じです。
いやあ、テントが多い・・・
人が多い・・・・
そんな印象でした。
横岳西壁の景色はすごい迫力です。
鉱泉のアイスキャンディーもバッチリですね。
まだ誰も取り付いてなかったですが・・・
と、ここでちょっと思案。
初日に阿弥陀岳~行ってしまうか・・・
多少の迷いはあったものの稜線付近はすでにガスがかかり始めている・・・
となれば予定通りのコースで硫黄岳を目指します。
樹林帯の登りなのでほとんど展望は望めません。
なぜか下山する人が多いです。見た目アイスクライミング目的です。
つまり横岳西壁のルンゼを登って硫黄岳経由で下山・・・という人たちなのですね、ハイ!
で、標高が上がり、赤岩ノ頭直下までくると急に展望が開けてきます。
なのに空は雲が広がって景色はモノトーンに。
せっかくの赤岳の雄姿も・・・
さらに横岳西壁も・・・
完全に森林限界を抜けましたが・・・
赤岩ノ頭からの硫黄岳です。
硫黄岳周辺は強風が吹き荒れてます。
目が痛い・・・
頬が痛い・・・
防寒・防風対策ミスでした。
少なくとも目出し帽は必要だった・・・
顔の露出部に激しい痛みを感じながらとにかく先を急ぎます。
眼下の小屋まで、あとは下るだけなので気は楽ですが。
硫黄岳から30分でやまびこ荘到着です。
扉を開けて中に入ると・・・
誰もいない・・・
と思ったら小屋番のおやじさんがいました(^_^;)
「宿泊の予約しているものですが・・・」
「●●さんかな?」
「はい・・・」
「今日は二組だけだから・・・」
ああ・・・そーだったのか
やっぱり人気ないんだなあ~
と、そんな雰囲気が気に入ってしまった私です(^-^)/
「中に入って休みますか?」
「・・・」
まだ14時なので、
「ちょっと散策してきます!」
と根石岳まで行くことにしました。
根石小屋手前にある小ピーク箕冠山(みかぶりやま)まではしらびそ(だよね?)の樹林帯が続きます。だらだらな登りですが、東側は断崖になっているので、ちょい注意です。この断崖は硫黄岳からニュウまでずーっと続いています。つまりかつての火口跡ということでしょうね。
この樹林帯、箕冠山(みかぶりやま)のピークを過ぎるといきなり砂礫地に変貌します。
と、ここは風の通り道、猛烈な風が吹き荒れています。
目の前に根石小屋、そしてちょっと奥に根石岳。
そこまでが長かった・・・
歩行が困難なほどの強風に阻まれながら・・・
なんとか山頂にたどりつけました。
あわよくば天狗まで・・・
なーんて気持ちはすでに消えてましたね。
やまびこ荘までの帰りは楽勝でした。
硫黄岳、完全にガスってます。
明日大丈夫だろうか・・・
小屋に戻ると、中は賑わっていました。
あれ?飛び込みの宿泊者・・・?
じゃなくて私の他のひと組は4人連れだったのですね、了解です!
小屋番さん
「●●さん残念だったねえ~」
「・・・」
「●●さんが出かけた後にモモンガが遊びに来たんですよ」
とその時撮った写真を見せてくれました。
そうなんです。この小屋にはヤマネやモモンガといった野生の小動物が餌付けされてて一日数回顔をだすそうなんです。冬場は午前中が多いそうなんですが、この日は午後にやってきたみたいです。
でね、遊びに来るのか、と思ったら、この小屋に住んでるんだって!
つまり小屋の住人?いや小屋番さんの家族同然なんだろうなあ~
ちょっと、ぬかぼし感動しました(*^▽^*)
そして、この小屋ランプの宿なんですよ!
電源なんてありません!
薪ストーブとランプの宿です。
よくないですかあ?
あとね、この小屋って年間通じてもほとんど混み合うことないそうですよ。
多くてせいぜい10~20人だって。
常連さんも持たないそうです。
「常連なんてわずらわしくってねえ~」
そんな小屋ですが、素朴さを求める人にはぴったりかもです。
とちょっと宣伝させてもらって
part1を締めさせてもらいます。