●賓度羅跋囉惰闍尊者(ひんどら ばらだしゃ そんじゃ)
(※画像は文化遺産オンラインより) 東京国立博物館所蔵 「十六羅漢像」)
「跋囉駄闍尊者」とも。
サンスクリット名は「Pindollabharadvaja」.
十六羅漢の一人で、
千の阿羅漢と共に、西瞿耶尼(さいくやに)洲に住んでいた。
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今回より十六羅漢です。
・・・と、まずは十六羅漢の説明を――
十六羅漢とは、阿羅訶(Araha)もしくは阿羅漢(Arakan)の異名を
有する釈迦如来の弟子の、その中でも最も優れた16名の弟子の
ことで、大阿羅漢とも言うそう。
釈迦入滅の際に仏教の後事を託され、寿命を延ばして現世に
永く留まり、正法を後世に伝えるよう守護する使命を負っています。
ただし、十六羅漢には2説あるそうで、「法住記」の記録が一般的な
ようですが、もう一方の「阿弥陀経」では、
舎利弗、目犍連、迦葉、迦旃延、倶絺羅、羅婆多、周利槃陀迦、
難陀、阿羅陀、羅睺羅、憍梵波堤、賓頭虘頗羅堕、迦留陀夷、
劫賓那、薄拘羅、阿㝹樓駄の16名としているそうです。
自分が参照している本は「法住記」の方の十六羅漢についてのみ
書かれてありましたので、それに準拠します。
問題は・・・
各尊者の詳細が他の本にも探したんですが分からずじまいで、
これ以上書くことが出来ないんですよねぇ・・・。
なので、こんな程度の分量で十六尊を上げることになりますが・・・。
まぁ、知識(雑学)としてこういった尊が敬われたというのを知っておく
という意味と、国立博物館の所蔵する図像が中々のものですので、
※ちなみに図像は古いのものですので、見やすいように自分の方で画像補正してます。
それを愛でるのを目的に閲覧頂ければと――
お釈迦様も含め実在した人物が仏尊として崇敬されているケースは
間々ありますから、御利益等も他の仏尊同様あるものと思いますし。
ちなみに、
「阿弥陀経」の方の十六羅漢の図像も探してみましたが、何故か
十六羅漢は「法住記」の方ばかり出てくるんですよねぇ・・・。
経典としては阿弥陀経の方がメジャーな気がしますけど。
ともあれご利益は、
釈迦尊から後事を託された尊ですので、その存在理由からして
みな共通したもの、「悟りを開く」や「正しき仏法を知る」になろうかと。
印は、一番無難な「合掌」でよいでしょう。