●五道天輪王(ごどうてんりんおう)
(※画像は文化遺産オンラインより) 奈良国立博物館所蔵 「五道天輪王図」)
亡者の最後の審判を司るとされる「十王」の中の一尊。
五道(六道から天道を除いた世界)の巷に住して、妙法輪を
転じ、衆生の悪行を破砕する。
本地仏は阿弥陀如来で、亡者の三回忌に於ける審判を司る。
身に法衣法冠を着け、果の相を表す。
==============================================
「十王」の10尊目です。これが最後です。
「秦広王」のときにも書きましたが、日本独自の解釈による
「十三王(十三仏)」というのもありますが、自分が参照している
本にはその三尊(蓮華王、祇園王、法界王というそうですが)の記述は
ありませんので、自分としても十王最後の尊です。
・・・一応、仏画込みで十三王の詳細の書いてある本も探して
みたんですけど、見つかりませんでしたので・・・。
さておき、毎度書いておりますが、「十王」とは亡者を審判する
十名の王のことです。
詳細は「秦広王」を御参照頂きたく。
(※画像は文化遺産オンラインより) 奈良国立博物館所蔵 「十仏十王図」)
※ 色はこちらで補正してます
自分が参照している本の内容は上記程度ですので、
またもネット上からの情報で補填いたします。
亡者の死から三回忌の裁きを司る尊であり、悪道に
堕ちた亡者が心より悔い改めれば救済し、良き転生を
与えて下さる。
というようなことが書かれてありました。
・・・・再審請求の最後のチャンスであり、心より悔い改めれば
結局は許される・・・・。
甘いなぁと思いながらも(日本の十王信仰では更にこの後にも三回、
チャンスが残されてますし)、それでもやはり贖罪の機会は与えられる
べきだとは思いますので、まぁ良いのかなと――
ただまぁ、人間の本質なんてそう簡単に変わりませんからねぇ・・・。
ちなみに――
十三王の場合は更に、七回忌、十三回忌、三十三回忌にも再審が
為される機会があるそうですが、
過って悪行を為してしまった亡者ならばいざ知らず、稀代のワルは
口先やその場しのぎの反省はしても、悔い改めるなんてできず、
結局、何回再審しても変わらないんじゃないかと・・・。
ご利益に関しては、
これまでも書いてきました通り、十王信仰が閻魔大王の信仰と同一視
されていたとのことですので、閻魔大王との結縁が十王との結縁に
代わるかも知れません。