●宋帝王(そうていおう)
(※画像は文化遺産オンラインより) 奈良国立博物館所蔵 「宋帝王図」)
亡者の審判を司るとされる「十王」の中の一尊。
「宋」は主、または尊を意味する。聡明知略を以って、
冥官の尊崇を受ける尊だという。
本地仏は文殊菩薩で、亡者の三七日(死後21日)に於ける
審判を司る。
身に法衣法冠を着け、菩提円満の相を表す。
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「十王」の3尊目です。
「十王」とは亡者を審判する十名の王のことです。
詳細は前々回の「秦広王」を読んで頂きたく。
(※画像は文化遺産オンラインより) 奈良国立博物館所蔵 「十仏十王図」)
※ 色はこちらで補正してます
自分が参照した本は相変わらず上記程度でしたので、
またネット上からの情報を記します。
それによると、
亡者の死から二十一日目の裁きを司る尊であり、
「不貞の罪」について裁くのだとか。
そこで邪淫の罪を犯した者は
化け猫に切り裂かれ、
大蛇に巻かれて骨を砕かれる、
というようなことが書かれてありました。
ふと思ったのですが――
もしギリシャ神話のゼウスがここに連れてこられたら、有無を
言わさず化け猫に切り裂かれ、大蛇に骨を砕かれたでしょうね。
まぁギリシャ神話の しかも神なんで、そんな目に合うはずはない
でしょうけど、あの神話には理不尽な神が多すぎるので、いっぺん
人間の亡者扱いで十王に裁かれたらどうなるか見てみたいもんです。
ご利益に関しては、
これまで書いてきました通り、十王信仰が閻魔大王の信仰と同一視
されていたとのことですので、閻魔大王との結縁が十王との結縁に
代わるかも知れません。