●日曜(にちよう)
(※画像は「仏教珍籍刊行会」発刊 『新纂仏像図鑑. 天之巻』より「日曜星」)
これ太陽にして、胡(中国の北方・西方民族)では「蜜」、
波斯(ペルシャ)では「曜森勿(ようしんこつ)」、
天竺(インド)では「阿儞底耶(あにちや)」と名づく。
『宿曜経』に曰く、「日の精を太陽という。太陽の直日は
命を策し、官を拝し、兵を見、職を習うに宜し。
直言行を持し、医薬し、群牧を放ち、遠行し、福を造り、
斎を設け神を祈り、薬を合し、倉庫に入れ、学に入り、
官を論ずる並びに吉なり。諍競し、誓いを作し、姦を行うに
宜しからず。陣に対し先登りするを得ず。
もし人、この曜の直日に生まれる者は、法として智策足り、
端正、美貌、孝順、短命に合す。
もし五月五日にこの曜を得れば、すなわちその歳は万物
豊熟す。もし欠蝕し地動あれば、すなわち万物宝なし、
千日ならずして災いをなす」と。
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今回より七曜です。
九執(九曜)があるんだから七曜は要らないんじゃ?
とも思いましたが、
あちらは9等分された星を現在の数え年に割り当て占う
というものであった一方、
こちらは
曜日それぞれの吉凶および生まれた日の曜日で占う
というものですので、性質が異なるので上げることにしました。
何より、真言も異なりますし。
とはいえ、所詮は全人類をたった7等分してるだけのものなので、
参考程度に考えるべきでしょうけどね。
※九執(九曜)に関してはこちらに(↓)。
で、
「日曜」は九執に於ける『太陽密日星』のことです。
が、
上記の原文である『宿曜経』とかいう経典の説明文が
非常に分かりにくい・・・。
まぁ上記をザックリ要約しますと、
日曜日は
基本的に何を行っても吉日である一方、争いに関する誓約や
犯罪行為、こちらから戦いを仕掛けたりなどは失敗する。
で、
この曜日に生まれた人は端正・美貌になりやすく、功徳を好み、
親孝行な反面、病がちで短命になりやすい。
もし、5月5日と日曜が重なったなら、その年はすべてうまくいくが、
日蝕や月蝕と重なるなら逆に失敗する――
といった内容のようです。
まぁ、合戦が当たり前の時代の君主や将軍用という向きも
ある上に、所詮は7パターンしかない内の一つなので話半分で。
日曜日に生まれたら病弱っていうんなら、世界の約1/7は
病弱ってことになりますし。
真言は、
「ノウボウ・ラタノウ・タラヤヤ・ノウマク・ソリヤ・サラバ・
ナウキッシャ・タララジャヤ・オン・アボキャ・ウセンチ・ソワカ」
です。
九執の日曜にかなり近しい真言ですが、2ヶ所ほど差違があります。
印に関しては、本にはありませんでした。
九執の日曜と同じで良いかも知れません。