銃で何度撃たれてもも死なないって…永遠の命を持った吸血種…TRUMP…
「それでね、あの方が私を安全な所に送ってくれた後
去り際にこんな事言ってたわ
『永遠に枯れない花の楽園を作るんだ』って」
『永遠に枯れない楽園…それはあの時私が壊したから…』
「あ、そうだ、あの方に頂いた絵本が有るのよ」
「絵本?」
「これよ」
「【或る庭師の物語】…」
「永遠に枯れない花を作ろうとした庭師のお伽話だって
彼はこの庭師の様になりたいのね~」
「昔、私この本、持ってたの…」
「へー、
ヴァンプ社会では結構ポピュラーなのね」
「うん…私も或る人からもらったんだけどね…」
百合子の話を聞いて
頭に一つの名前が浮かんできた
そしてその名前が口からこぼれ落ちた…
「ソフィ,アンダーソン…」
百合子がソフィ,アンダーソンの名前を聞いて驚いた
「リリー!!
あの方の事知ってるの?」
「ユリコの話からすると多分彼はソフィだと思うわ
私がソフィの事の何を知ってるか分からないけど
でも私は有る目的でソフィの事を探してるの」
「あの方は今、何処に居るのかしら。」
「分からないわ…
でも私は彼をどうしても見付けなければならないのよ
そうでないと私の旅は終わらない」
「何だかロマンチックね
私も旅に連れて行って欲しいな~」
「ダメよ!!それは絶対に出来ないわ!!」
「どうしたのよ急に!
私ももう一度あの方に会いたいだけなのよ!!」
「ゴメン、でも危険過ぎるの…
今日はありがとうね…
私、もう行くわ
ユリコ…貴女と話が出来て楽しかった」
百合子の前から去ろうとすると
「待って!!行かないで!!」
後ろから抱き着いて引き留められた
「…もう遅いから泊まって行って!!」
「でも私が居ると迷惑かけるし
一日でも早く彼を見付けなくちゃ」
「でも私が彼を見たのはもう10年も前よ!!」
「今更急いでも変わらないから…
今晩だけでもお願い」
「でも」
「ダメ…行っちゃやだ…
折角出会えた、もう一人の私…」
百合子にとって10年かもしれないけど私が探してるのは1500年前からなのよね
だから今更慌てても変わらないから
「…分かったわ…
じゃあ一晩だけ…」
「良かった…」
と
私は百合子の押しの言葉に負けてこの屋敷に泊まる事にした