またまた橘玲氏の本を図書館で借りる
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今回読んだ本は『不愉快な事には理由がある』集英社 2012年11月。

今から13年前に出版された本
この本に書かれたことは『週刊プレイボーイ』に連載したものを中心にまとめられた構成。
13年前にもかかわらず、今でも全く色あせない内容となっている
この本を読み終えて、特に印象に残ったことは『生活保護とベーシックインカム』に関するコト
結論は『生活保護で貧困はなくならない』

途上国に対して、先進国の「ゆたかな国」がいくら援助しても貧困がなくならないと同じ原理
先進国「ゆたかな国」での貧困者は、生活保護に依存して自尊心を失い、家族や友人もなく社会的に孤立している
一時期よく耳にした『ベーシックインカム』。

『ベーシックインカム = 愚者の楽園』とバッサリ切り捨てる
過去に1795年のイギリスにおいて、スピーナムランド法が成立し、「1人1人の所得に関係なく、最低所得を保障する」という賃金扶助が成立。
すると、労働倫理(意欲)が崩壊し、一生懸命に働くことをがバカバカしくなる
雇い主も賃金を払わなくなる悪循環
この法律の最大の被害者は「一生懸命に働きたい」という自立心の強い人。
この人たも賃金が大幅に引き下げれら、ほとんどが破産してしまった
結局、「すべてのひとに最低限の生活を保障する」という夢のようなスピーナムランド法は約40年後に廃止された
この過去の事例から、筆者はベーシックインカムもきっと200年前のイギリスと同じ(愚者の楽園)ようになると断じる
ここから私見を述べる。
我々不動産賃貸業をしていると裕福層
過去に生活保護受給者の入居者が逮捕起訴された。
相手側の弁護士を通して、入居者から手紙を受け取る。
「逮捕は不当ですぐに不起訴となるだろう。そうしたら、すぐに役所に行って生活保護の再申請をするので待っていてほしい。」

その入居者には追い出し裁判をして立ち退いてもらった。
ちなみにその入居者は『2年の実刑判決』が出たそうだ
私はこの手紙を読んで、頭にきたことがある
それは『役所に行って生活保護の再申請する』というくだり。
私としては、『役所じゃなくて、ハローワークに行って仕事を探せ』と怒りたかった

橘玲氏が述べているように「1度、生活保護を受けると生活保護に依存して自尊心を失い・・・」に納得してしまう
本当に大変なことだと思うが、本当に生活保護が必要な人と不正受給者などのそうでない人をキッチリ分けてほしいと切に願う