台風は思ったよりも速度が遅く、まだ大丈夫かもしれないと頭をよぎる。
それは弾丸1泊旅行。
熱海の温泉に入りたいという欲求。
当初、野球観戦を考えていたが、この天気では無理。
東海道本線さえ動いていれば可能。
目的のホテルは熱海駅から徒歩数分。
しかも、アーケード街の中にあるため、雨の心配はない。
当日の朝、ネットで予約する。
一泊二日、2食付きで¥8,560円(税込)。
電車運賃を含めて1万円以内て十分おさまる。
電車は計画運転だったが、15時過ぎにホテルに到着。
すぐに大浴場に向かう。
ちょっと熱めの湯だが問題ない。
温泉を十分に堪能する。
部屋に戻り、浴衣に着替えてベッドに横になりながら読書。
いつのまにか眠りに落ちる。
気が付くと18時過ぎ。
夕食時間を18時40分に間に合った。
早速、夕食会場に向かう。
バイキング形式のアルコール飲み放題コース。
一皿目は野菜、魚中心のチョイス。
最初はビール。
ビールを飲み終え、次はもう1杯のビールとハイボール2杯を持ってくる。
この後、何とハイボールを3杯も飲む。
食事の〆はお蕎麦。
よく食べ、よく飲んだ。
久々に腹12分目も食べてしまったため、胃がビックリしたのだろう。
夜中に数回目覚める。
翌日は5時過ぎに目が覚める。
まずは朝風呂に直行。
ありがたいことに二日酔いではない。
10時前にチェックアウトする。
嬉しいことに外は小雨。
そこで、大きな荷物をホテルに預けて、『起雲閣』の見学。
徒歩15分程で到着。
この部屋には、三島由紀夫をはじめとする多くの文豪や有名人が訪れている。
太宰治も亡くなる3ヶ月前に女性と連泊したとのこと。
太宰もこの部屋から外の庭を眺めたのだろう。
それ以前にも、ここ起雲閣に長期間滞在し超有名な作品『人間失格』を執筆した。
印象に残った掛け軸が紹介する。
それは熱海をこよなく愛した坪内逍遥。
最後の言葉が印象的。
『都会的設備と田舎の趣味と両立せしめているといふ点』
坪内夫婦も終の棲家として過ごし、2人のお墓もすぐ近くのお寺にある。
外の庭に目を移すと雨が強くなりつつある。
この辺でプチ観光を終了とする。
交通機関がマヒする前に、自宅に戻ることにしよう。