この頃、夕食後の約1時間を読書に費やしている。
昨年11月に糖尿病が判明し、それ以降は毎日の飲酒を控えている。
とは言っても、飲酒は2回/週の割合ではしっかりと飲んでいる。(もはや依存症)
飲酒しない日の食後はリビングに横になりながら本をめくる。
そのまま寝落ちしてしまうことも多い。
だから、読書のペースが上がらない。
最近は、ハードボイルド小説作家の大沢在昌氏の本にドップリつかっている。
今回、図書館で借りてきた本は以下の通り。
※ なぜか、松本清張作品が紛れている。松本作品もミステリー小説。
<大沢氏4冊、松本清張氏1冊 計5冊>
・六本木聖者伝説 魔都委員会編
・六本木聖者伝説 不死王編
・極悪専用
・流れ星の冬
・考える葉 松本清張著
ハードボイルド小説というと、ピストルをドンパチするイメージがある。
しかし、大沢氏の内容は、アクションシーンは少ない。
むしろ、作中の人物の心の描写を繊細に書かれているところがいい。
何よりも、世の中の闇の部分を詳細かつ克明に描かれているところに引き込まれる。
経済小説ではないかと思われる箇所も多い。
今回借りた4冊のうち、『六本木聖者伝説シリーズ』は特に読みごたえバツグンだった。
何といっても、主人公の老舗和菓子店の3代目、橋詰海人がカッコいい。
登場する色々なキャラクターがどれも魅力的。
いかにして六本木を守り抜くか、外的との死闘が描かれている。
『極悪専用』も面白かった。
極悪しか住んでいないマンション。
ひょんなことからそのマンションの管理人助手として働かされた主人公。
武器、毒物、銃器などは、置き場所さえしっかりと守れば、持ち込みOK。
マンション内で発生した遺体は、管理を請け負う『特別回収業者』が引き取る。
何でもありの設定がぶっ飛んでいて痛快。
しかし、どこか哀愁が漂うところがとてもいい。
チンピラのような生活をしていた主人公が、管理人助手を経験して立派に?成長する姿がいい。
最後に番外編として、松本清張著『考える葉』。
『考える葦』は、哲学者のパスカルのあまりにも有名な言葉。
戦後混乱期に軍の隠退蔵物資の横流しで大儲けをした話からヒントを得た作品。
まさか、まさかの結末にビックリ仰天。
「さすが、松本清張だ」と感嘆する。
ミステリー小説の巨匠である清張作品は本当に素晴らしい。
図書館への返却期間が迫っている。
次も大沢作品を読んでみようと思う。
充実した夜を過ごすことができることに感謝。