アパマンショップ オーナーズ『Owners 5月号』が届く。
今回の特集は、不動産投資家の中島亮氏。
タイトルは『地方物件を朽ちるまで所有し運用益を得る最新テクニック』。
読み始めてすぐに、アレっと思ったことがある。
それは、利回りについて。
中島氏によると、地方ならば利回り14%以上の中古1棟アパートを見つけることも可能と言う。
また、都内では7%以下が当たり前だとのこと。
この数字が気になる。
私の感覚と少し異なるからだ。
私の肌感だと、今現在地方(静岡県)で探すとなると、2桁(10%)に届くかどうか。
都内では5%以下だと思う。
確かに、思い返すと5~6年前だと中島氏の言う数字が妥当だった。
しかし、スルガ銀行問題が発覚し、物価が高騰している現在は、より一層利回りが厳しくなっている。
よーく探してみると、地方1棟物で、利回りが14%以上をたたき出すものもなくはない。
ただし、利回りが高いだけの理由がある。
以下に一例を示す。
<利回りが高い理由の一例>
・入居者の属性が悪いため、早く売却したい。
・建物に何らかの瑕疵、重大な修繕箇所がある。
・主要な生活圏内から離れている。
上記のような物件を購入すると、早急な大規模な修繕が必要だったり、売却等の値段が大幅に下落したりしてメチャクチャ苦労することは明らか。
ただ、例外として、相続などの事情ですぐに売却したいという場合がある。
また、売主に債務返済などの事情を抱えていており、すぐに現金化しなければいけない。
しかし、これらの場合は、ネット等の市場に出回る前に決まってしまう。
ここまでケチばかりつけて大変スミマセン。
ここからは、彼の主張を擁護していきたい。
中島氏は北関東エリア(40棟・405戸)を中心に物件を購入してきたとのこと。
そのエリアの物件を調べたり、購入したりしたことがない私にとっては未知の世界。
今でも利回り14%以上の物件が普通に出回っているのかもしれない。
彼は『大規模修繕を繰り返して、朽ちるまで所有する』と主張する。
ところが、この大規模修繕が曲者。
修繕費がメチャクチャ高騰している。
材料費、工賃の高騰は凄まじい。
数年前とは比べものにならないぐらい高い。
簡単に大規模修繕を繰り返すことは不可能。
やっぱり、最後もケチをつけてしまった。(スミマセン)
とにかく、今から物件を増やそうと考えている人にとっては大変厳しい時代ということを言いたい。
不動産投資も難しいものだとつくづく思う。