本ブログでは、政治色の強い話は差し控えている。
しかし、静岡県に在住する者として触れずにはいられない話がある。
それは『川勝平太静岡県知事』に関すること。
先日、突然の辞任表明をし、各種メディアを騒がせている。
その前から川勝知事の発言等は盛んに取り上げられてきている。
その主なものは、リニア問題と様々な問題発言。
ここではあえて、ストレートにリニア問題には触れないことにする。
50年以上静岡県に住んでいるこそ、私が思ったり、考えたりしたことをここでは述べようと思う。
断っておくが、私は決して川勝知事の発言や考えに対して賛同したり、擁護したりしていないことを明確にしておく。
まず、歴代の静岡知事について簡単に触れたい。
私が生まれてからの歴代知事は川勝知事を含めて4人。
以下に、彼らの略歴を記す。
<歴代静岡県知事>
山本敬三郎 3期 自民党参議院議員出身
斎藤滋与史 2期 自民党衆議院議員出身
石川嘉延 4期 旧自治省官僚出身・自民党、公明党推薦
川勝平太 4期 前静岡文化芸術大学学長、民主党・国民新党・社会民主党推薦
多くの方はお分かりのように、川勝氏以外の3人は全て自民党所属、もしくは推薦をもらっている。
山本氏、斎藤氏の両人はまさに、自民党国会議員からの転身。
石川氏は霞が関官僚(旧自治省)から自民党推薦を経ての就任。
それに対して、川勝氏は最初の知事選挙で自民党公認の女性官僚出身者と激戦を制しての就任だった。
このことからも、川勝氏は静岡県において異色だったことが明白だと思う。
川勝氏の次の特徴としては、選挙にメチャクチャ強いこと。
私が公務員時代、川勝氏について特に印象に残っていることがある。
それは、教育界に公然とケンカを売ってきたこと。
当時、全国学力テストの小学校国語の点数が全国最下位になったことに対して激怒。
学者出身の川勝氏にとって、教育に対して特別な思いや考えがあったのだろう。
点数の低い校長名を公表すると言い出した。
当時の県教育長(高校校長出身)がノイローゼ気味になっていたことを昨日のことのように思い出される。
ただ、世間一般的には川勝氏の考えに賛同し、応援する人が多かったような気がする。
当時は、ケンカを売る相手をしっかり見極めていたので、有権者にも響いたのだろう。
今でこそ、リニア開通について、JR東海との問題がクローズアップされている。
しかし、少し歴史を紐解くと根が深い。
JR東海とは富士山静岡空港を作った際に既にめている。
川勝氏は空港とのアクセスの良さを考えて、空港近くに新駅をつくってほしいと要求。
しかし、採算がとれない等の理由でJR東海側は無視する。
また、静岡にも新幹線『のぞみ』を停車させてほしいと言う要求に対しても、JR東海側は無視する。
そのような経緯があり、今回のJR東海側からの要望に対して『どうぞ、トンネルを掘ってください』と言わなことは容易に想像される。
もし、自民党系、もしくは官僚出身の知事だったら、全く違った展開になっただろう。
※ 政治色の強いものになってしまいスミマセン。
以上のことから私から言えることは2つ。
1つ目は、今までの歴代静岡県知事は国や自民党に対して、反対など絶対にしない『イエスマン』だった。悪い言い方をすると、国の言いなり。
2つ目は、現政権のトップをはじめとして、多くの政治家は自分の思いや考えがない人もしくは言えない人が多い。官僚が書いた文章を読むだけとも言われている。
それに対して、発言は完全にアウトだらけだが、川勝知事は秘書等が作成した文章を読まずに、自分の言葉で語っている。
今現在、静岡県知事に関することは色々と注目されている。
個人的には、これだけ多くのマスコミ、SNSで静岡県が注目されていることは嬉しい。(これも不適切)
ある政治家には、自分の言葉で話せと言われる。
一方、ある政治家には、自分の言葉で話すと不適切と言われる。
政治家って、つくづく因果な商売だと感じてしまう。