近年、目覚ましい成長を遂げている企業がある。
その会社名は『ワークマン』。
主に職人さんが使う用品を扱う店。
職人さんが使うだけあって、品質はメチャクチャいい。
客層を一般人に広めたことが、企業業績を飛躍的に伸ばす要因。
今回紹介する冊子は、現ワークマン専務取締役による企業業績アップを説明している。
専務取締役の名前は土屋哲雄氏。
東大卒業後、三井物産に入社、三井物産デジタル社長を経て、2012年にワークマンに入社し現在に至る。
記事を要約し、以下に3つとしてまとめる。
①「職人さんが働いている時間帯は、店内が閑散としている」という加盟店からの声を吸い上げ、昼間に一般客を呼び込む目的で、アウトドア、スポーツ、テインウェア専門店となる。
② ワークマン製品の情報を各種SNSで発信してもらうアンバサダーの声を反映し、新商品を生み出す。
③ 縦関係の会社ではなく、横関係
の会社。
縦関係とは、上司(経営者)と部下(社員)がはっきりすると、上司の顔色をうかがってしまい、現場の意見を伝えにくい。これでは、イノベーションは生まれない。
<ワークマン>⇔<一般企業>
◯人材育成:信じて伸ばす ⇔ ノルマを課す
◯権限移譲:信じて任せる ⇔ 管理する
◯経営手法:衆知を集める ⇔ 上から戦略を浸透
◯評価 :トライ&ラーン ⇔ 成果、スピード
・人材育成では、ノルマや仕事の期限、短期目標がない。
・権限移譲では、社員に権限を委譲して責任ある仕事を任せている。多くの会社は、権限を上層部だけが持っている縦の関係。
・経営手法として、女性客が多いことから、アウトドア製品を求めるターゲットにワークマン女子を作る。
・何でも挑戦して、その失敗から学ぶ人を高く評価する『トライ&ラーン』。
以上、記事の内容を見てきた。
この記事の読後、まず感じたことがある。
それは、副業の福祉施設は、ワークマンの経営手法の真逆を行っている。
昨年度の最初の挨拶で、管理者曰く
管理者:「これから、上司に対しては役職名で呼んでください。」
一同:「・・・」
何を管理者は思っての発言か不明だが、もっと『縦社会を意識しなさい』と言っているようなもの。
そして、職員が出す提案や実践したことには、基本的に否定から入る。
実際に私が経験した話をする。
浴室にある洗面用具が入った戸棚が壊れてしまい、床一面がシャンプーまみれになってしまった。
その戸棚を私が修繕し、管理者に報告する。
すると、女性の上司があらわれ、
女性:「私を通して(から作業を行って)。」
私:「・・・」
まずは、「@@さん(私)、ありがとう。」だろ、って思って頭に血が上った。
そして思ったことは、『言われたことしかやらないことにしよう』。
だから、『トライ&エラー』をしようという職員がいなくなってしまう。
ここまで色々と福祉現場の闇を書いてしまったが、確かに福祉現場とワークマンは違うと言う人がいるだろう。
しかし、上に立つものとして、若手人材の育成、職員のやる気ややりがいを引き出すことは同じはず。
ワークマンのような柔軟な考えを持っている経営者がいる組織は未来が明るいということだけは確かだろう。