今回は副業で働く福祉施設での話。
この日は職員会議がある。
施設長による長い話から始まる。
何度も書いているが、我が施設長は数ある施設を運営する社会福祉法人の実質上のトップ。
70才をゆうに超えた今現在も『自ら?』再任用して、そのままトップの座に座っている。
さて、問題はその職員会議のはじめの話で起こる。
一通りの話が終わってからの出来事。
昨年末、全職員に向けて、来年度への提案や改善策を募った。
私も提言として、このような委員会があるとよいと書いた。
その委員会は『働き方委員会(仮称)』。
要は、労務・法務に関して、下から上の立場の人に向けて提言するボトムアップ的な組織。
具体例を挙げると、
・賃上げ(給与)のついての提言
・各種ハラスメント、コンプライアンスの相談窓口
・働きやすい環境づくりの提案
もっとはっきり言うと『労働組合』のようなもの。
職員会議でのやり取りを再現する。
施設長:「@@さん(私)も提案してくれましたね。何でしたっけ」
突然、私に話を向けられる。
私:「働き方委員会です。賃上げアップや各ハラスメントの相談などを職員が管理者に向けて提案するものです。トップダウンではなく、ボトムアップ的な委員会です。」
明らかにキレかかりながら、
施設長:「利用者あっての職場です。利用者にとって、よりよい環境づくりを支援するよう努力するのが我々職員の仕事です。」
一同:「・・・」
私に話を振っておきながら、逆切れされてしまった。
これは今に始まったことではない。
数年前、施設長室でも同じようなことがあった。
同じように職員会議の席で、
施設長:「思ったことや感じたことがあったら、遠慮なく(施設長室に来て)話しにきてください。」
バカ正直な私は、数日後、施設長室のドアをたたく。
私:「私も以前の職場ではモーレツに働いてきました。しかし、今の若者は勤務時間、形態、そして休憩時間について、とてもシビアです。そういうところから改革していった方が良いと思います。」
施設長:「福祉の世界はボランティア精神で成り立っています。ここは、@@さん(私)の今のような営利目的の経営とは違います。時間外の勤務、休憩時間に目くじらを立てるような人はこの福祉の世界から去った方がいい。」
この時も完全にキレながら持論を述べていた。
これ以上話しても埒が明かないので、反論もせずに部屋を後にした。
話を戻す。
今回の職員会議後、30代の女性事務職員と話をする。
職員:「あんなに目くじらを立てた施設長を初めて見ました。」
私:「私は以前にもキレさせたことがあるので驚きません。それよりも、今回の施設長の話で、36(サブロク)協定について話していましたが、まさか労働者側の代表は管理者側の人じゃないですよね。」
職員:「そのまさかです。どの施設も労働者側の代表は主任以上の役職がある人です。」
私:「完全にアウトですね。密室で代表を選び、限りなく向こう側(管理者側)の人ですものね。そのことを職員会議で質問しなくてよかったです。」
職員:「@@さん(私)のように、物事をよく知っている人は目障りなんでしょうね。」
私:「・・・」
今回の発言は、あくまでも施設長から話を振られたから発言したまで。
自ら進んで挙手をして話をしたのではない。
それなのに、以前と同じように逆切れされてしまった。
ここで思い出されるのは、先日観た動画での話。
日本マクドナルドの創業者、藤田田氏についての解説をしていた。
巨大な企業の経営者には並外れた体力、気力、知力が必要。
藤田氏もそれらの資質を兼ね備えており、非常に優秀で人間的にも大変魅力的な人だったとのこと。
しかし、70才を超えると衰えが出てきて、それがマクドナルドの経営にも影響したと言っていた。
一番分かりやすく言うと、『老害』。
我が施設長と藤田氏を比べたら、色々な意味で失礼に当たるだろう。
歴史を見ても分かるように、長年トップに居座り続けるということはよくない。
今回の職員会議の施設長の話から、人間は引き際が大切だと痛感させられる出来事だった。