今年10月から宮島を訪れる観光客から『宮島訪問税』を徴収している。
宮島と言えば、何といって、海に浮かぶ鳥居が有名。
広島観光をする際、原爆ドームと共にほとんどの人がここを訪れる。
我々家族も5年前に広島旅行に行った際、宮島を訪れた。
厳島神社がセットメニュー。
冒頭でも述べたが、この宮島の訪問客から、100円/人の地方税を徴収しているとのこと。
徴収方法は、旅客船の運賃に100円上乗せする形。
それに対して、今現在、大きなトラブルは発生していないとのこと。
では、どうしてこのような税金を課すことになったかの背景を簡単に述べる。
宮島がある広島県廿日市市は人口減少や少子高齢化によって市の財政状況が厳しい。
世界遺産でもある宮島を次世代まで継承するために財源確保が必須。
そのため、宮島の訪問者から税の一部を負担してもらおうとする取り組みとなった。
市の行政だけでは立ち行かなくなってしまったのが一番の要因。
コロナ前には、400万人/年の観光客が訪れたので、試算すると数億円/年の税収が見込まれる。
さて、この『宮島訪問税』を静岡県に当てはめる。
静岡県の観光名所と言ったら、何といっても『富士山』。
登山客は20万~30万人/年とも言われている。
それに伴う富士山の自然環境の悪化が懸念されている。
登山客から、あくまで任意として基金(寄附金)を集めているが、追い付いていない現状がある。
ただ、宮島と違い、富士山は多くの登山口がある。しかも、静岡県と山梨県にまたがっている。
訪問税を考える上で乗り越えていなかければいけない様々な問題があることは明白。
静岡県には、富士山以外にも多くの観光スポットがある。
ぜひ、各地方自治体の議員さんには、私腹を肥やすことに頭を使うのではなく、こういうことに頭を使ってもらいたいと切に願う。