本屋さんで、田中角栄元首相の本を見つける。
時々、田中角栄氏の言葉を欲している自分がいる。
約3ヶ月前も、小林吉弥著『田中角栄名言集 ~仕事と人生の極意~』幻冬舎新書を読んだ。
今回も小林吉弥氏の著書。
タイトル『田中角栄処世訓 ~人と向き合う極意~』プレジデント社
写真が多数あり、興味深く読み進めることができた。
その中には、若かりし頃の小沢一郎氏の姿もある。
さて、ここから特に印象に残った5つを紹介する。
※ ⇒は私見を述べています。
〇 真理は常に中間にあり
世の中は白と黒ばかりではない。グレーゾーンが一番広い。そこを取り込まなくてどうする。
真理は中間にありだ。それが分からずして一国のリーダーになることなど至難の業である。
⇒まさに、上記の言葉を今の総理大臣に言って聞かせたい言葉だ。
田中角栄の言葉は、どの時代にも色あせない。
〇 部下の心中を察してこそ上司だ。
部下が何を言いに来たかが分からぬようで、派閥の親分が務まるワケがないだろう。(略)物事を察してあげることが出来なくて、部下が付いてくることはない
。
⇒まさに、この言葉を私が働いている福祉施設の管理者に言い聞かせたい。残念だが、今の若い職員が何を望んでいて、何を嫌がっていることが全く分からない(理解できない)。
〇 人を叱るときはサシでやれ 褒めるときは人前でやってやれ
問題がある議員を呼び出すと、必ず余人を交えずサシで叱った。それで議員は失態を他人に知られずにすむ。
⇒自身も現在の福祉施設で正規職員として勤務していたころ、多くの職員や利用者、実習生がいる中で、女性主任から大声で叱責されたことがある。その時の気持ちは今でも忘れないし、その主任のことを一生忘れない。
〇 時間を守れない奴は信用できない
田中曰く「信用の第一は、時間を守れる人物になることだ。時間にルーズで大成した者はいない」
⇒全く同感。自身も約束の時間には大変神経を使う。万が一、1分でも予定時間に遅れそうな場合、相手に必ず連絡を入れるよう心がけている。
〇 論語『下門を恥じず』
「部下の言っていることは、オレも通ってきた道だ。なぜ、今さら若い奴と議論しなきゃいけないのか」しかし、田中は、「そういう姿勢がダメなんだ。あくまでも、対峙することが肝要なのだ」
⇒自身も公務員時代は、特に若い職員の意見に耳を傾けようとする気持ちがなかった。今の福祉施設の若い職員と話しをすると非常に勉強になることが沢山ある
。自身も少しは成長しているということか
。
本当に田中角栄氏の言葉は、誰もが分かる簡単明快。
それでいて、人間の真理を突いている。
ただ単に、おカネをばらまいて、最大140人もの議員を率いる派閥の長になったわけではない。
福田赳夫氏とは、壮絶な自民党総裁選『角福戦争』を経験した。
普通なら、角福戦争後はお互いに気まずい関係となるだろう。
田中政権下で経済政策で行き詰った際、福田氏への大蔵大臣の要請に対して快諾を得られた。
このことからも、お互いの懐の深さを実感することができる。
今回も、この本から元気と勇気をもらうことができた。(感謝
)