静岡経済研究所から冊子が送られてくる。
『景況リポート 8月号』
表紙のタイトルから元気になる。
『県内景気は着実に回復』
早速、読み進めていく。
7~9月の景気見通しを見ていく。
全15業種中、12業種で売上高が昨年を上回る見通し。
そのため、全体的に持ち直し傾向が続く見通し。
ただし、依然と続く原材料・エネルギー価格の高止まりや海外の不透明感などの不安材料が残る。
また、経済活動の回復に伴って、人手不足が一層深刻化する恐れがある。
我々が気になる『住宅』は、価格の高止まりや物価高で購買意欲が上向かず、「低調」のままとの見通し。
次に嬉しいニュースが飛び込む。
それは、夏のボーナス支給の状況。
今夏のボーナス支給について、前年より「増加」させると答えた企業が50%と半数に達する。
コロナ禍の回復傾向に伴い、企業の業績回復が顕著である。
気になる経済指数を2つ紹介する。
<静岡市の消費者物価指数の推移>
・5月における指数は、104.5(2020年=100)。
・前年比+3.3%と18か月連続で前年を上回る。
<静岡県内のレギュラーガソリン>
・1ℓ=167.5円(前年比+1.3円)
・2か月ぶりに上昇。
ここから私見を述べる。
確かに記事の内容や数字は事実だろう。
しかし、そこは使い方次第でどうにでもなる。
『昨年と比べて』のフレーズに騙されているような気がする。
昨年は、コロナの真っ最中。
どん底の経済状況。
それと比べれば、多くの業種が上回るのは当然。
だから、今現在も「低調」の2業種(食品・飲料、住宅)は危機的状況ではないだろうか
今も、レギュラーガソリンが高騰し続け、物価も高止まっている状況。
ボーナスや給料が増加しても、それに追いつかない勢いのではないか
厳しい見方だが、私は『着実に回復』とはなっていないという見立て。
うがった見方をすれば、発行元はそれは承知の上。
あえて、景気の良い記事を出して、経済を上向かせようとしているのか
意地悪いことを書いてスミマセン。
ただ、不安定要素が山積していることは間違いない。
何とか乗り切って、真の景気回復を切に願う。