昨今、国会で小西洋之議員(立憲民主党)が高市早苗経済安全保障担当大臣を追求したことが話題となった。
高市大臣は、『(総務省の文章は)捏造だ』『国会議員、大臣を辞める』などの過激な発言が飛び出している。
はっきり言って、私には何が問題で、何に対して(高市氏が)怒っているのか全く分からない。
そこで、いつものように某有名芸人の動画解説を視聴する。
その動画の中で、総務省のHPに『行政文書』が掲載されており、一般に公開されていることを知る。
早速、ダウンロードする。
約80枚近くもの分量である。
早速、読み進める。
まるで、小説を読んでいる感覚に陥る。
あまりにも、内容がリアルすぎる。
概要としては、『放送法第4条第2項 政治的に公平であること』の解釈についての議論。
文書を読んで、まず最初に疑問に思ったこと。
それは、日常的な会話の内容も『行政文書』になるのってこと。
<以下はその一例>
・総理は意外と前向きな反応。
・この件は俺と総理が二人で決める話。
・俺の顔をつぶすようなことになれば、ただじゃ済まないぞ。首が飛ぶぞ。もうここにもくることができないからない。
・俺を信頼しろ。役所のOBなんだし、ちゃんとやってくれれば、役所の悪いようにはなしない。官邸の構造論を分かっておくように。
・(笑いながら)あまり無駄な抵抗はするなよ。
ここから、読後の感想を述べる。
※ 私は誰の味方や敵(政党、行政等)でもないことをご理解いただきたい。
この文章を読んでの率直な感想は、安部総理大臣(当時)の周りにいる補佐官や秘書官等の傲慢な発言や態度に驚愕する。
ことわざで、『虎の威を借りる狐』とはよく言ったものだ。
当時(平成26~27年)は第2次安倍内閣の絶頂期。
様々なところで、総理大臣に『忖度(そんたく)』していたことは有名。
恐らく、この放送法の新解釈についても、安倍総理の意向を受けた官邸の側近が『わが世の春』の気分で仕事に励んだのだろう。
そのような気持ちは以下の記述からも読み取れる。
① 磯崎補佐官:総理もあまり総務省に好感触を持っているようではない。桜井総務審議官にも「無駄な抵抗はしないほうがいい」と伝えておこうと思う。
② 山田秘書官:今井秘書官の指示で、菅官房長官には本件について相談していない。
③ 磯崎補佐官付(山口氏):参・総務委員会の一般質疑で質問することを考えているようである。質問者の「シナリオ」も作成中とのこと。
まるで、秘書官や補佐官が国や内閣を動かしているかのような錯覚に陥る。
最後にこれだけは述べておきたいことがある。
この文章で登場した当時の多くの人物が失脚しているという事実。
・磯崎首相補佐官 → 議員落選。
・山田首相秘書官 → 接待問題で辞職。
・安部元総理大臣 → 銃弾に倒れる。
これも、平家物語冒頭の『盛者必衰の理をあらわす』の現代版といえるか。
その中で、唯一、今現在も権力(政権)の中枢にいるのが高市早苗氏。
この文章を読む限りでは、高市氏が激怒する理由が分からない。
安部総理(当時)との会話の内容もぼやけているし、放送法の新解釈に高市氏が積極的とも思えない。(私の文書理解能力のなさ?)
勘ぐってしまうのは、高市早苗氏を陥れようとする動きの一端なのではないか
また、総務省がこの文書をHPで広く一般公開している現状も何かの意図を感じてしまう。読んだ私も手のひらで踊らされている?
それにしても、今回初めて行政文書を読んだが、色々と考えさせられるものとなったことだけは確かだ。