副業で働く福祉施設での活動の一環に『散歩』がある。
マイクロバス(私が運転)を使い、運動公園の周回コースを散歩するコースが定番。
いつものように、運動公園を散歩していると、球場から元気な声が聞こえてくる。
球場近くに大型バスが止まっているので校名を確認する。
『東北高校』と書かれている。
東北高校と言えば、今春のセンバツ甲子園に出場する学校。
最近は、仙台育英高に押され気味だったが、東日本大震災の2011年以来、12年ぶりの出場を決める。
そうそうたるOB、OGたち。(以下はほんの一例)
・ダルビッシュ有(現パドレス)
・佐々木主浩(ハマの大魔神)
・斎藤隆(投手)
・羽生結弦(スケート)
・宮里藍(プロゴルファー)
早速、公休日に観戦に向かう。
球場についてまず驚いたこと。
それは、東北高校側ベンチ側に大きなスピーカーから大音量のBGMが流れている。
プロ野球観戦かと思ったほど。
そして、シートノックを受けている選手の頭髪にビックリ。
様々なスタイルの髪形をしている。
大学の野球部かと思ってしまった。
逆側の3塁側は地元県内の強豪私学高がアップしている。
こちらは、全員丸坊主の昔ながらのスタイル。
両校選手共にキビキビ動いているが、3塁側は昔ながらの『やらされている感』が満載。
いよいよ練習試合が始まる。
東北高校の監督は、昨年就任した佐藤洋氏。
マスク越しのため、巨人時代の面影が分からない。

東北高校の先発投手は細身の本格派右腕。
やっぱり、ダルビッシュ有投手を彷彿してしまう

バックネット裏には、明らかにプロ野球スカウトらしき人がいる

彼が投球する時には特に真剣に観察し、メモを取っている。

試合展開は、両校の先発投手が下りた4回以降から動き、シーソーゲーム。
2点ビハインド出迎えた9回表の東北高校は1点差まで詰め寄る

なおも逆転のチャンス。
2死1,2塁で1番打者となるが、惜しくもアウトとなり、試合終了


選抜出場する東北高校相手に勝利した地元高校はさぞかし、自信がついたことだろう



一方の東北高校は、今まで土のグラウンドで練習できなかった分、試合ができたこと自体に収穫があったことだろう

それは、東北高校の選手は試合中、選手同士がしっかりと会話している

一例を挙げると、東北高校の守備場面。
無死1,3塁のピンチの場面。
1塁手:「(2盗を)刺しに行く?」
捕手:「そうする」
遊撃手:「OK」
一方、地元私立高校は、監督がベンチ前で1つ1つ大きな声で指示を出す。
監督:「@@した方がいいんじゃない。」
選手:「(大きな声で)はい。」
監督:「@@で大丈夫か?」
選手:「(大きな声で)はい。」
こちらは、選手の話と言ったら、「ハイ」しかない。
どちらが良い、悪いではない。
地元高校の監督もいい言葉がけをしている場面も多々ある。
例えば、試合前のシートノックをしている際に、選手がエラーを繰り返した。
監督:「気にするな、気にするな。」
選手:「(大きな声で)はい。」
※(今思うと、監督は隠語で「気にしろ、気にしろ」と言っているのか?)
昔なら、「何やっているんだ。バカヤロー。」と怒鳴り飛ばされていた。
今回の野球観戦で非常に驚いたことを改めて書く。
・頭髪の自由度
・練習中、BGMを流す
・試合中における選手同士の会話
今後の高校野球の在り方に一石を投じるチームの予感を感じる。
ただ、私は昔ながらの人間のため、地元高校のような昔ながらの指導スタイルも一定数残ってほしいと願っている。
何はともあれ、約2週間後に迫ったセンバツ甲子園大会での東北高校野球部の健闘を祈る。