またまた、副業で働く福祉施設での話。
今回の話題も職員会議でおきたこと。
議題は、年末に行う『クリスマスパーティー(仮称)』。
そのパーティーの内容で、利用者へプレゼントをどうするかが議論となる。
まずは、そのプレゼントを購入する方法は以下の通り。
・プレゼントは担当する正規職員が購入する。
・1人の職員が担当する利用者は、3~4人。
・1000円/人と低額。
毎年、担当する職員は何を買おうか頭を悩ませている人が多い。
しかも、職員の休日を使って購入する。
問題の発言は、その議論をしている際に飛び出す。
職員:「私はこの仕事が大好きです。しかし、この職場に勤めてから数年経ちますが、疑問に思うことが多々あります
。今回の休日の半日以上を費やしてプレゼントを購入することは、勤務内なのか勤務外なのかグレーだと思います
。むしろ、ブラックではないでしょうか
」
管理者:「このような場(職員会議)で、そのような発言が飛び出してビックリしています。あくまでも私の考えですが、私も支援員の時にプレゼントを購入していましたが、そのようなこと(勤務時間内か勤務外か)を考えたこともありませんでした。私から1つ言いたいのは、我々の仕事(福祉業界)は、ボランティア精神の上で成り立っていると考えます。ただ、@@さんが話してくれたことは勇気があり、今後議論していくべきことかと考えます。」
この若手職員は、誰から見ても有能な職員。
大学卒業時には、既に『社会福祉士』の資格を所有している。
我々の上司の中には、毎年受験しているにもかかわらず、不合格の人がいる。
また、この若い職員は、いつもニコニコしていて性格もいい。
利用者にも笑顔で優しく接している姿が印象的で、将来有望な職員。
実は、私も約1年前に全く同じことを異なる管理者に話したことがある。
私:「過去に、私も公務員時代は時間外勤務なんて当たり前で考えもしませんでした。しかし、今の若者はプライベートと仕事をシビアに考えていますよ。ボランティア精神を持つことは大切ですが、それと職務・服務は切り離した方がいいと思います。」
管理者:「@@さん(私)は、営利目的の経営者だからそういう考えになったと思います。我々の仕事(福祉業界)はボランティア精神の上で成り立っています。他の職員がちょっと困っていたら、勤務時間が多少過ぎても手伝うものでしょう。そのような気持ちがない人は(この施設から)去ってもらいたい。」
私:「・・・」
管理者の顔の表情は明らかに不機嫌、むしろ怒り始めたような気がした。
そのため、この話は打ち切った。
まさに、私が管理者に話した同じことを、1年後の職員会議の席上で若手職員が発言した。
私の考えは、上に立つ者(管理者、経営者等)は、『~べきだ。』『~いうものだ。』と固執した考えは捨てたほうがいい。
確かに、時間外勤務を当たり前として働いてきた人にとっては、今回の職員の発言に対して反論したい気持ちもあるだろう。
しかし、時代は刻々と変化している。
昔の話を言っても何の意味がない。
特に、Z世代と言われる若者は貴重な存在(戦力)だ。
万が一、今回発言した勇気ある有能な若手職員がこの職場に対して嫌気がさし、辞めたら大損害であることは明らかだ。
管理者のような立場にある人は、常に職員が働きやすい環境であることを考えることが責務。
それにしても、涙ながらに皆の前で訴えた若手職員の勇気に拍手したい。
今後、管理者の対応をじっくりと見届けたいと思う。